~データ駆動型材料開発での利便性向上のため、データのダウンロードや検索機能等を充実~
2018-05-15 国立研究開発法人 物質・材料研究機構
NIMSは、これまで非公開であった物質・材料データベース「AtomWork-Adv」 (アトムワーク・アドバンスト) の一般向け有償利用サービスを、5月28日 (月) から開始します。現在公開中のデータベース「AtomWork」と比べ、データ数や利用環境が大きく向上されることで、AIや機械学習を駆使したデータ駆動型の材料開発の促進が期待されます。
概要
- 国立研究開発法人物質・材料研究機構 (NIMS) 統合型材料開発・情報基盤部門 情報統合型物質・材料研究拠点 データプラットフォーム (プラットフォーム長 : 徐一斌) は、これまで非公開であった物質・材料データベース「AtomWork-Adv」 (アトムワーク・アドバンスト) の一般向け有償利用サービスを、5月28日 (月) から開始します。現在公開中のデータベース「AtomWork」と比べ、データ数や利用環境が大きく向上されることで、AIや機械学習を駆使したデータ駆動型の材料開発の促進が期待されます。
- AIや機械学習の材料開発への応用が進む中、質の高い物質・材料データベースが求められています。現在NIMSでは、無機材料データベースとして、2002年公開までの文献から収集した「AtomWork」をMatNavi (http://mits.nims.go.jp/index.html)上で提供しています。ユーザ登録手続きのみで無償で利用できますが、データの更新は行っておらず、コピー・ダウンロード・検索等の機能も限定的なものでした。
- 今回公開される無機材料データベース「AtomWork-Adv」には、2014年までに公開された文献から収集した結晶構造データ (約27.4万件) 、X線回折データ (約49.6万件) 、特性データ (約29.8万件) 、状態図データ (約4万件) が収録されており、各データとも「AtomWork」の約3~5倍のデータが利用可能となります。さらに、多様な検索機能 (元素・組成、結晶構造、特性カテゴリ) 、2元系材料の組合せデータ数を俯瞰できる材料マトリクス機能や、2つの特性の組合せデータを自動的にプロットし各点の材料を表示する特性チャート機能など、ユーザフレンドリーな利用環境が整備されており、最近のデータ科学的手法の研究開発にも対応して、収録データのダウンロードも可能※となっています。 (※ダウンロード数には制限が有ります)
- 有償サービスの開始にともない、今後は、継続的に最新のデータの追加・更新を行います。2018年度中には、2015年~2016年に文献から収集したデータの拡張・更新を行う予定です。
AtomWork-Adv (アトムワーク・アドバンスト) ロゴ。