2020-01-02 国立極地研究所
「初荷」花ダンボールを抱える堤隊長
この中には何が入っているのか気になります。
わたしたち越冬隊は皆これを待っていました。
それは「初荷」
※一般的に「初荷」とは新年に初めて出荷される商品(製品)などを指しますが、観測隊では新しい隊の行動が始まり初めて「しらせ」から昭和基地に初めて送られる荷物を指しています。
本日それが届きました!
昨年南極観測船「しらせ」が去ってから約1年、生鮮食品はもうありませんし、南極で生活していて無くて困った物などもあります。観測隊では、そういった1年間補給無しで頑張ってきた越冬隊向けに送ってもらう物を「初荷」として送ってもらうのです。そしてなにより家族などからの手紙が来るのは、インターネットでいつでも連絡がとれるようになった今でも嬉しいものです。
例年ですと新隊と同時に第一便で初荷が来るのですが、今年は人員だけ先に昭和基地入りしていたので、第一便は人員のみの出迎えとなりました。
まずはしらせの方にきれいに飾っていただいた「花ダンボール」。続いて紅白に飾られたスチール製のコンテナ、通称「花コンテナ」が降ろされます。おそらくこの中には隊員の個人向け荷物や、生鮮食品などが入っていると思われます。
その後次々とヘリで物資が運ばれ、昭和基地内に配送されていきました。その日の夕食はキャベツの千切り!生卵(たまごかけごはん)!目玉焼き!
この日は皆「キャベツの千切り美味しい!」「やっぱTKG(たまごかけごはん)だよね!」と久しぶりの新鮮な食材を堪能しました。
Aヘリポートからみえるしらせ
61次隊を迎えた時とは少し違う位置にいました。このしらせの位置ですと船体も見えます。
初荷の荷出し直前
フォークリフトでヘリからおろします。
ヘリから昭和基地に出された初荷の花スチコン
紅白で飾られたスチコンが出てきました。これが「初荷」です。きっと私達への越冬のごほうびがつまっているのでしょう。
荷降ろしされた花スチコン
初荷花スチコンの前でポーズする小山隊員と堤隊長。
トラックに乗せて昭和基地内に配送されます
このトラックは管理棟に行き、コンテナの中身をみんなで運び込みます。
お酒も来ました
ビールは途中から計画的に消費していたので、まだ少し残っていましたが、新しいビールが入るのは嬉しいことです。