2026-05-28 九州大学
九州大学大学院システム情報科学研究院の研究グループは、I-ToF(間接Time-of-Flight)カメラ向けに、実用センサの制約を考慮したノイズ耐性の高い新たな符号化方式を提案した。I-ToFカメラは、レーザ光の往復時間から距離を測定する3Dセンシング技術であり、自律ロボットや車載システムで重要視されている。しかし従来方式は理想化されたノイズモデルを前提としており、商用センサ適用時の精度低下が課題だった。研究では、ピーク光電力、帯域制限、バイナリ波形、複数タップ排他的動作など実機ハードウェア制約を組み込んだ設計法を導入し、デプス推定分散に基づく新たな評価指標を構築した。シミュレーションと実機実験の結果、高SNR・低SNR双方で従来方式より低いMAEとRMSEを達成し、動体計測時にも輪郭ぼけやモーションブラーを抑制できることを確認した。特に、従来より短い露光時間でも高精度計測が可能となり、高FPS化にも有効であることが示された。成果は、自律移動ロボットや車載3D認識システムの安定性向上への応用が期待される。
(参考図) 上段:ボールを投げているシーンを計測。従来手法ではボールの輪郭がボヤけているが、提案手法ではシャープである。 下段:シミュレーション結果。同じ条件で外乱ノイズを加えたが、提案手法では影響が少ない。
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