周波数利用効率を2倍に高めるミリ波帯通信ICを開発~Beyond 5G/6G時代の無線インフラやISACへの展開に期待~

2026-06-10 東京科学大学

東京科学大学の研究チームは、Beyond 5G/6G時代に向けて、周波数利用効率を理論上2倍に高めるミリ波帯全二重通信ICを開発した。従来の帯域内全二重通信(IB-FD)は、同一周波数・同一時間で送受信を行える一方、自身の送信信号が受信を妨害する自己干渉の除去に大規模で高消費電力な回路が必要だった。研究グループは、信号周期より高速に送受信を切り替える独自の「時分割型全二重通信(TD-FD)」方式を提案し、複雑な干渉キャンセル回路を不要にした。65nm CMOSプロセスで試作した24~28GHz対応ICは、400MHz帯域の5G NR信号において自己干渉を最大59dB抑圧し、高品質な同時送受信を実証した。送信50mW、受信14mWの低消費電力も実現している。本技術は有限な周波数資源を有効活用し、スマート工場のリアルタイム制御、高精細XR、通信とセンシングを融合するISACなど、次世代無線インフラの基盤技術として期待される。

周波数利用効率を2倍に高めるミリ波帯通信ICを開発~Beyond 5G/6G時代の無線インフラやISACへの展開に期待~
図1 無線通信における複信方式(TDDとFDD)の比較

<関連情報>

400 MHz帯域で59 dBの自己干渉除去性能を有する、再構成可能な24~28 GHz時分割全二重トランシーバー
A Reconfigurable 24-28 GHz Time-Division Full-Duplex Transceiver with 59 dB Self-Interference Rejection over 400 MHz

Dongfan Xu, Haiyun Gu, Minzhe Tang, Yuxuan Liu, Ziyuan Ren, Yilun Chen, Minghao Fan, Duo Li, Zheng Li, Yi Zhang, Daxu Zhang, Zezheng Liu, Chun Wang, Sena Kato, Yudai Yamazaki, Hiroyuki Sakai, Yuncheng Zhang, Kazuaki Kunihiro and Kenichi Okada
2026 IEEE/JSAP Symposium on VLSI Technology & Circuits

0404情報通信
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