ばれいしょでん粉の副産物であるタンパク質需要の増加(ドイツ)

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2019-03-13 alic 独立行政法人農畜産業振興機構

 欧州をはじめ、世界的に動物性タンパク質に代わる植物性タンパク質への需要が高まっており、2月末に欧州議会議員らは、ドイツの大手でん粉製造企業であるAvebe社の工場を視察した。
ばれいしょをはじめでん粉を製造する際に、副産物として植物性タンパク質や繊維が発生するため、食品向け原料や畜産の飼料として利用されていたが、最近、植物性タンパク質が特に注目を集めている。これは今後、世界人口の増加に伴い、飼料穀物を大量に消費する畜産による動物性タンパク質の生産量を増加させることは、地球環境に負荷を与えるという意見やヴィーガン(完全菜食主義)をはじめとするベジタリアンの需要などから、植物性タンパク質の重要性はさらに高まると見られているためである。そこで、同社の製造するばれいしょ由来のタンパク質は今後も増加する植物性タンパク質への需要に応えるものとして期待されている。
このように欧州や北米で高まる植物性タンパク質への需要に呼応し、ばれいしょ由来のものに限らず、小麦でん粉の副産物であるグルテンや豆類でん粉の副産物である豆タンパク質など、植物性タンパク質の重要性が世界的に増している。※ばれいしょには、可食部100gに対して、水分が70g強、でん粉が約20g、繊維やタンパク質が各2g弱ほど含まれている。

【平成31年3月13日 岡 千晴】
このページに掲載されている情報の発信元
農畜産業振興機構 調査情報部 (担当:調査情報部)
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