NTU 開発のスケールアップしたペロブスカイト太陽電池がエネルギー変換効率で最高記録を達成

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 (Scaled-up perovskite solar cells developed by NTU Singapore scientists achieve highest recorded power conversion)

2020/7/14 南洋(ナンヤン)理工大学(NTU)
NTU 開発のスケールアップしたペロブスカイト太陽電池がエネルギー変換効率で最高記録を達成
・ NTU が産業用プロセスを用いてペロブスカイト太陽電池のミニモジュールを作製し、10 ㎠を超えるペロブスカイトベースのデバイスで最高記録となるエネルギー変換効率を達成。
・ 太陽電池アプリケーションでシリコンの代替として期待される新材料のペロブスカイトは、シリコン太陽電池に匹敵するエネルギー変換効率を備え、フレキシブルで半透明の軽量太陽電池として利用できるが、安定性とスケーラビリティーの確保が産業利用に向けた最終的な課題となっている。
・ 今回、有機 EL やテレビ等の電子機器の製造に利用されている産業用コーティング技術の「thermal co-evaporation(熱蒸発)」手法を用いることで、21 ㎠のペロブスカイト太陽電池モジュールの作製に成功。スケーラブルなペロブスカイト太陽電池では最高記録となる、18.1%のエネルギー変換効率を達成した。
・ 現在最高性能とされるペロブスカイト太陽電池は、スピンコーティングと呼ばれる溶液ベースの技術を用いて研究室で作製される 1 ㎠を下回るサイズのもの。同技術による大面積製造では、不純物・欠陥の混入やフィルムの不均一性により、エネルギー変換効率が低下する。
・ スケーラビリティーを備えた産業用熱蒸発プロセスとペロブスカイト技術の適合性と、市場への導入のポテンシャルを実証した同研究結果は、太陽エネルギーの積極的な活用によりエネルギー需要への対応を試みるシンガポールにとって朗報となる。
・ 同熱蒸発技術を用いて、色付き半透明のペロブスカイト太陽電池モジュールを作製し、様々な色範囲で同様の高いエネルギー変換効率を確認。このことは、多様なオプトエレクトロニックアプリケーション用の各種ペロブスカイト太陽電電池を製造できる、熱蒸発技術の汎用性を示す。
・ ペロブスカイト太陽電池のミニモジュールは、超高層ビルのファサードや窓での利用が可能。不透明で太陽光を遮るシリコン太陽電池では不可能。半透明の太陽電池を導入することで、建物の外観を損ねることなく太陽エネルギーをより効率的に利用できる。
・ 今後はペロブスカイトとシリコン太陽電池を組合せたタンデム太陽電池を開発し、エネルギー変換効率 30%の達成を目指す。コスト効果的かつスケーラブルなプロセスで製造することで、製造コストを低く抑えながら単位面積あたりの太陽エネルギー生産量の大幅な増加が期待できる。
URL: https://media.ntu.edu.sg/NewsReleases/Pages/newsdetail.aspx?news=a012a8be-36e7-4fe5-
b080-1a28a1e0908d

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

Joule 掲載論文(フルテキスト)
Highly Efficient Thermally Co-evaporatedPerovskite Solar Cells and Mini-modules
URL:
https://www.cell.com/joule/pdf/S2542-4351(20)30097-
0.pdf?_returnURL=https%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS25424351203
00970%3Fshowall%3Dtrue

SUMMARY

The rapid improvement in the power conversion efficiency (PCE) of perovskite solar cells (PSCs) has prompted interest in bringing the technology toward commercialization. Capitalizing on existing industrial processes facilitates the transition from laboratory to production lines. In this work, we prove the scalability of thermally co-evaporated MAPbI3 layers in PSCs and mini-modules. With a combined strategy of active layer engineering, interfacial optimization, surface treatments,and light management, we demonstrate PSCs (0.16 cm2 active area) and mini-modules (21 cm2 active area) achieving record PCEs of 20.28% and 18.13%, respectively. Un-encapsulated PSCs retained 90% of their initial PCE under continuous illumination at 1 sun,without sample cooling, for more than 100 h. Looking toward tandem and building integrated photovoltaic applications, we have demonstrated semi-transparent mini-modules and colored PSCs with consistent PCEs of 16% for a set of visible colors. Our work demonstrates the compatibility of perovskite technology with industrial processes and its potential for next-generation photovoltaics.

0402電気応用
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