世界最大級の超伝導トロイダル磁場コイル、通電試験に成功 ~核融合実験炉ITERの運転開始へ大きく前進~

2026-08-25 量子科学技術研究開発機構,株式会社 東芝

量子科学技術研究開発機構(QST)と東芝は、核融合実験炉ITER向けに日本が製作した世界最大級の超伝導トロイダル磁場コイル(TFコイル)について、実際の運転温度であるマイナス269℃での通電試験に初めて成功した。フランスのITER建設サイトで、室温から極低温まで冷却し、超伝導状態で1万Aの大電流を安定して流せることを確認。ジョイント部の抵抗発熱や冷媒の流動特性も設計範囲内で、冷媒漏れなどの異常もなくコイルの健全性が実証された。TFコイルは高さ16.5m、幅9.2m、重量310tで、最大11.8Tの磁場を発生させ、核融合プラズマを閉じ込める中核装置である。日本はTFコイル9機などを担当し、約15年かけて製作を完了しており、今回の試験成功はITERの統合試験運転や運転開始に向けた重要な前進となる。大型・高精度、極低温、大電流、強磁場を組み合わせた日本の超伝導コイル技術が、将来のフュージョンエネルギー実現を支える基盤技術として示された。

世界最大級の超伝導トロイダル磁場コイル、通電試験に成功 ~核融合実験炉ITERの運転開始へ大きく前進~
図1. 試験装置に設置された超伝導トロイダル磁場コイル

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