2025-10-09 地震調査研究推進本部地震調査委員会
9月は全国的に大きな地震は少なかったが、トカラ列島近海で再び活発な地震活動が確認された。9月17日には諏訪之瀬島付近でM4.7(最大震度5弱)の地震が発生し、同日5分後にM4.8の地震も続いた。発震機構はいずれも北北西-南南東方向に張力軸を持つ型で、陸のプレート内地震と推定される。この地域では6月以降活動が高まり、7月初旬にM5.5などの地震が相次いだ後いったん沈静化したが、9月中も震度1以上の地震が118回発生した。GNSS観測では諏訪之瀬島でわずかな地殻変動が確認され、火山活動との関連の可能性も指摘されている。一方、関東・中部では茨城県南部M4.4(9月5日)、石川県能登地方M4.5(9月8日)が発生。北海道・東北・近畿・中国・四国では目立った活動はなく、南海トラフ沿いにも特段の変化はみられなかった。

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