2023-10-04 (ロンドン)三菱重工
- 条鋼圧延製品の断面を計測する、安全な非接触型システム「Digital Optical Caliper」
- 稼働中の圧延ラインに作業員が近づく必要がないため安全性が向上
- 2023年8月米国で初の導入例
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は、木材やノギスを使用して手作業で製品断面を計測する危険な行為を不要とする、画期的で安全な計測システム「Digital Optical Caliper」を開発し提供を開始しました。「Digital Optical Caliper」は、様々な条鋼圧延製品の断面を正確に計測して生産中の潜在的な問題を特定するとともに、作業の安全性を高めます。
安全性の向上
「Digital Optical Caliper」は、主に粗圧延機や中間圧延機向けに特化されており、圧延機のさまざまな箇所で使用できるポータブルの「プラグアンドプレイ」ゲージです。この革新的な技術は、正円、楕円、平坦、四角形など様々な断面を高精度で計測します。また、従来の木材やノギスでの方法とは異なり、稼働中のラインに人が近づく必要がないため、事故のリスクが格段に低減されます。
より高い精度と生産性
「Digital Optical Caliper」は、2台のカメラ、タブレットコンピューター、ポータブルサポートフレームが構成するシステムです。ポータブルフレームに取り付けられたカメラが製品の高さと幅を計測し、リアルタイムで正確かつ再現性のあるデータを提供します。統合されたコンピューターがカメラからの画像を専用ソフトウェアで処理し、製品の寸法を検出、定義します。計測値誤差は±0.1ミリメートル以内を保証していますが、トライアルではさらに高い精度が得られました。
ポータビリティを重視しており、プレインストールされた取り付けベースプレートにカチッとはめ込んで工場内のどこにでも持ち歩けます。作業員は圧延中に鋼材から安全な距離をとることができるだけでなく、短時間でセットアップの確認と一貫した圧延パラメータの設定ができます。
品質と歩留まりの向上
耐浸入保護等級で2番目に高いIP65を達成しており、どのような環境でも効率よく動作します。生産中に収集される計測データは、トラブルシューティングのプロセスを強化し、ロールの摩耗やコールドスポットを含む加熱炉の浸漬などの問題を特定するのに役立ちます。さらに、正確な断面制御は品質を向上させ、歩留まりを最大化します。
画期的で安全なポータブル計測機システム「Digital Optical Caliper」
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダーです。当社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションをお届けします。当社は、三菱重工グループの100%出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約7,000人です。詳しくは、下記URLより当社公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト:https://www.primetals.com/jp