4次元X線CT技術開発を基にした医療機器

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放医研の4次元X線CT技術開発を基にした医療機器が日本医療研究開発大賞を受賞

2017/12/14

国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長 平野俊夫。以下「量研」という。)放射線医学総合研究所で、2000年代前半に高度画像診断技術の研究開発として行われた4次元X線CT撮影技術を基に東芝メディカルシステムズ株式会社で開発された4次元X線CT装置『Aquilion ONETM』が、栄えある第1回日本医療研究開発大賞 厚生労働大臣賞を受賞しました。当時放医研の研究者として携わった、遠藤真広 氏(現 公益財団法人医用原子力技術研究振興財団 常任理事)が、東芝メディカルシステムズ㈱(社長 瀧口登志夫)、片田和広 名誉教授(藤田保健衛生大学)とともに、12月13日に首相官邸にて執り行われた授賞式にて表彰されました。

授賞式

CTは1972年に開発され、日本には1975年に導入されました。医療を変えたと言われるCTですが、当時は人体の3次元情報を得るという点ではいくつか欠点がありました。その欠点を克服するため、2次元の検出器を被写体の周りを回転させて撮影するコーンビームCTの研究開発が行われ、放医研でも人体の撮像が可能なコーンビームCT装置を製作しました。
コーンビームCTの実用化が見通されるようになった1998年頃からは、放医研ではその特色を活かすべく4次元X線CT撮影技術へと研究を進展させました。4次元とは、心臓など動く臓器の連続的な3次元画像を得ることです。この研究は、新エネルギー・産業開発機構(NEDO)の開発プログラムとして、東芝メディカルシステムズ㈱等と行われ、2002年に1号機を試作しました。そして、その成果をもとに放医研の独自プロジェクトとして、2005年に臨床試験機である2号機を製作し、世界で初めて鼓動する心臓の真の姿の描出に成功しました。

4次元X線CT装置(2号機)

世界で初めて描出された鼓動する心臓(2005年)   左図は正常人、右図は冠動脈が狭窄(矢印で示す)

動画(クリックするとYouTubeへ移動します)

本研究成果は、その後に東芝メディカルシステムズ㈱が『Aquilion ONE TM』として製品化したことにより、医療の発展に貢献する産学連携の成功事例一つとなりました。今後も量研 放医研では量子科学技術を用いて医療の進展に寄与する研究開発に取り組んでいきます。
日本医療研究開発大賞とは:
我が国のみならず世界の医療の発展に向けて、医療分野の研究開発の推進に多大な貢献をした事例に対して与えられる賞です。

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