火山の成り立ちがわかる火山土地条件図を新たな形で公開~火山災害リスクの把握に役立つ画像データを本格的に提供開始~

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2024-02-29 国土地理院

自然災害の多くは、地形や土地の元来の性状と密接な関係があることが分かっています。国土地理院では、その関係を読み解き、用途に応じて地図に表現し、防災に資する情報※1として整備しています。火山地域の地形の成り立ちを表し、火山災害リスクの把握等に役立つ「火山土地条件図」は、その一環として整備したものです。

国土地理院では、火山災害による被害の軽減、地域における防災計画の基礎情報を提供することを目的として、火山防災のために監視・観測体制の充実等が必要とされる火山(50火山※2)を優先して、火山の地形分類などを表示した「火山土地条件図」を整備し、提供しています(資料1)。

火山土地条件図は、火山の地形分類を示した縮尺1/10,000~1/50,000の地図で、過去の火山活動によって形成された地形や噴出物の分布、その後の風雨や流水等による侵食作用により形成された地形がわかりやすく表示されており、火山噴火に伴う災害の予測や災害対策立案のほか、火山域における豪雨や地震に伴う土砂災害リスクの評価等の火山砂防にも貢献する有用な情報です。

昭和63(1988)年から現在(令和6年2月末)までに、29火山で整備しています(資料2)。活動火山対策特別措置法の改正(令和5年6月14日可決・成立、令和6年4月1日施行)等により火山防災に対する関心が高まる中、火山土地条件図の重要性は高まっています。

このような中、社会におけるデジタル化の進展に伴い、火山土地条件図の利便性の向上を図るため、火山土地条件図「桜島」などの印刷図をデジタル化した画像データの無償提供を本格的に開始します(資料3)。今回の提供開始は9火山で、先行して試行的に公開した4火山と合わせると13火山での提供となります(資料2)。この画像データは国土地理院のウェブサイト※3からダウンロードすることができます。

併せて、廃刊となっていた火山土地条件図「雲仙岳」の印刷図は、(一財)日本地図センターの受注生産によるインクジェット出力図での刊行・提供を開始します(資料4)。

今後、令和6年度中をめどに火山土地条件図が整備済みの29火山全ての画像データの無償提供を進めます。

※1  防災に資する情報(主題図(地理調査)

※2  我が国にある111の活火山のうち、火山噴火予知連絡会によって「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」として選定され、気象庁が常時観測している50火山。

※3  火山の地図のウェブサイト(火山の地図について

添付資料
問い合わせ先

国土交通省 国土地理院
応用地理部
地理調査課長 山田 美隆
地理調査課長補佐 中埜 貴元

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1702地球物理及び地球化学
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