高温度プラズマの維持を阻害する要因を特定~熱雪崩が及ぼす影響を実験的に観測~

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2024-02-19 京都大学

金史良 エネルギー理工学研究所助教(研究当時:量子科学技術研究開発機構研究員)、吉田麻衣子 量子科学技術研究開発機構グループリーダー、伊藤公孝 中部大学卓越教授、坂東隆宏 豊橋技術科学大学助教、篠原孝司 東京大学教授らの研究グループは、磁場閉じ込め核融合プラズマにおいて発生する突発的なエネルギーの流出(熱雪崩輸送)が、高温度状態のプラズマ(高閉じ込め状態)の維持を妨げる要因であることを実験的に発見しました。

これまで、超高温度の核融合プラズマの閉じ込めを劣化させる要因として、熱雪崩輸送が計算機シミュレーションなどで予想されていました。本研究では、臨界プラズマ試験装置(JT-60)において、プラズマ加熱パワー増加時のプラズマ温度分布や密度揺動強度等の実験データを詳細に解析することで、熱雪崩輸送が高閉じ込め状態に及ぼす影響を初めて明らかにしました。熱雪崩輸送はプラズマ温度分布を一定に保つような働きをしますが、高閉じ込め状態に遷移する際の温度上昇を抑制する働きが観測されました。将来の核融合炉の運転においては、熱雪崩輸送の発生を制御することが、高閉じ込め状態を維持するための重要な条件であることが、本研究によって新たに示唆されました。

本研究成果は、2023年11月13日に、国際学術誌「Scientific Reports」にオンライン掲載されました。

高温度プラズマの維持を阻害する要因を特定~熱雪崩が及ぼす影響を実験的に観測~概略図:熱雪崩の発生が高閉じ込め状態の維持を阻害する様子を示している。

研究者のコメント

「本研究をきっかけに、新たな実験立案や共同研究が始まるなど、実り多い展開となりました。研究の進行にあたり、多くの有益なご助言をいただいた共同研究者の皆様に、心より感謝申し上げます。」(金史良)

詳しい研究内容について

高温度プラズマの維持を阻害する要因を特定―熱雪崩が及ぼす影響を実験的に観測―

研究者情報

研究者名:金 史良

2001原子炉システムの設計及び建設
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