サイエンス探求の自律化を目指した世界初のロボット・プラットフォーム~複数のロボットアームによって精密かつ器用な実験操作を実現~

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2022-10-24 東京大学

1.発表者:
原田 香奈子(東京大学 大学院医学系研究科附属疾患生命工学センター/大学院工学系研究科機械工学専攻・バイオエンジニアリング専攻(兼担) 准教授)
マルケス・マリニョ・ムリロ(東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻 助教)

2.発表のポイント:
◆人間の手で行う作業には限界があるため、科学者が思いついても試すことができない実験があり、AI ロボットの活用が期待されています。
◆理化学実験で必要とされる精密かつ器用な操作を行うことを目的として、4 台のロボットアームで協調作業を行う世界初の理化学実験用ロボット・プラットフォームを開発しました。
◆自律化を進め、自ら考えてサイエンス探求を行う「AI ロボット科学者」の開発につなげます。

3.発表概要:
東京大学大学院医学系研究科の原田香奈子准教授と大学院工学系研究科のマルケス・マリニョ・ムリロ助教は、サイエンス探求の自律化を目指した世界初のロボット・プラットフォームを開発しました。
人間の手で行う作業には限界があるため、科学者が思いついても試すことができない実験が多く、AI やロボットの活用が期待されます。原田准教授がプロジェクトマネージャー(PM)をつとめるムーンショット型研究開発事業「人と AI ロボットの創造的共進化によるサイエンス開拓」では、2050 年までに自ら考えてサイエンス探求を行う「AI ロボット科学者」を提案しており、科学者の身体能力を超えたロボット身体と科学者の情報処理能力を超えた頭脳としての AI の開発に取り組んでいます。
このたび「AI ロボット科学者」のロボット身体として、人間の科学者よりも精密かつ器用な実験操作を行うことができるロボット・プラットフォームを開発しました。理化学実験の支援を目的として 4 台のロボットアームで協調作業を行う世界初の理化学実験用ロボット・プラットフォームです。このロボット・プラットフォームに AI を統合することによって自律的なサイエンス探求を目指します。現時点では、科学者が遠隔からロボットを操作することにより精密かつ器用な実験操作を行うことができます。
本研究開発成果は、2022 年 10 月 24 日~26 日に、京都で開催されるロボット分野の国際学会 IROS2022 にて展示されます。展示では、東京に配置したプラットフォームを京都の学会会場から遠隔操作するデモを予定しています。

詳しい資料は≫

0109ロボット
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