2021-10-19 京都大学
脱水は、体内の水分が汗となって放出されたり、石膏の硬化プロセスでおこったりと私達にとって身近な反応です。有機化学でもアルコールの脱水反応など、多くの反応に脱水が伴っています。
Hao-Bo Li 工学研究科特定助教、高津浩 同講師、陰山洋 同教授、小林俊介 一般財団法人ファインセラミックスセンター(JFCC)上級研究員らの研究グループは、脱水反応を、電気化学反応と組み合わせることで、コバルト酸化物中の酸素を大量に取り除き、チューブ型の構造をえることに成功しました。本反応は、酸素を取り除く還元反応として従来知られている手法よりも強力であるだけでなく、副産物は水だけしか生じません。今後は、この簡便な手法が様々な酸化物に適用され、新しい機能性材料が得られることが期待できます。
本研究成果は、2021年10月14日に、国際学術誌「Journal of the American Chemical Society」のオンライン版に掲載されました。
図:本研究のイメージ図
研究者情報
研究者名:Hao-Bo Li
研究者名:高津浩
研究者名:陰山洋