2021-01-20 京都大学
松岡彩子 理学研究科教授、栗田怜 生存圏研究所准教授、今城峻 名古屋大学特任助教、三好由純 同教授、塩川和夫 同教授、風間洋一 台湾Academia Sinica(中央研究院)客員研究員、浅村和史 宇宙航空研究開発機構(JAXA)准教授、篠原育 同准教授、笠原禎也 金沢大学教授、笠羽康正 東北大学教授、Vassilis Angelopoulos 米国UCLA教授らの研究グループは、JAXAジオスペース探査衛星「あらせ」(以下、「あらせ」)搭載の高角度分解能電子観測機器「LEPe」を含む包括的な宇宙空間観測機器と、米国THEMISチームの展開する高時間空間分解能の地上全天カメラを用いたオーロラ協調観測によって、オーロラアーク上空において、高度30,000km以上もの超高高度まで広がるオーロラ電子が加速されている領域を発見しました。
この発見は、オーロラの電子は数千km高度で加速されているという過去50年にわたって信じられてきた定説を覆すもので、オーロラ発生機構に新たな謎をもたらします。今後、超高高度加速域の謎を解き明かすことで、木星や土星でのオーロラや、パルサーなどの天体磁気圏における電子の加速メカニズム過程の解明にも大きく貢献することが期待されます。
本研究成果は、2021年1月18日に、国際学術誌「Scientific Reports」のオンライン版に掲載されました。
図:本研究の概要図
研究者情報
研究者名:松岡彩子
研究者名:栗田怜