超精密中性子集束ミラーによる電極界面のナノ構造解析技術の実用化

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測定精度の劇的な向上に向けた大きなマイルストーン

2020-10-28 京都大学

日野正裕 複合原子力科学研究所准教授は、山田悟史 高エネルギー加速器研究機構助教、根本文也 同特任助教(研究当時)、堀耕一郎 同共同研究研究員らの研究グループ、細畠拓也 理化学研究所研究員、山形豊 同チームリーダー、鈴木耕太 東京工業大学助教、平山雅章 同教授、菅野了次 同教授と共同で、大強度陽子加速器施設(J-PARC)物質・生命科学実験施設(MLF)において表面・界面のナノ構造解析技術である中性子反射率法による、リチウムイオン電池の電極界面の測定に要する時間を大幅に短縮することに成功しました。

これは、超精密中性子集束ミラーを実用化することにより達成できた成果です。また、集束ミラーを複数組み合わせることにより、世界で例の無い新技術「多入射反射率法」を既存の装置で実現するための光学系を提案しました。これが実現すれば、電池の充放電過程で生じる電極界面における分子スケールの変化を短時間かつ高精度でリアルタイム計測可能になると期待でき、現在その実現に向けた計画が進行中です。

本研究成果は、2020年10月26日に、国際学術誌「Journal of Applied Crystallography」のオンライン版に掲載されました。

図:精密中性子集束ミラーの実験結果

書誌情報

【DOI】 https://doi.org/10.1107/S1600576720013059

【KURENAIアクセスURL】 http://hdl.handle.net/2433/255665

Norifumi L. Yamada, Takuya Hosobata, Fumiya Nemoto, Koichiro Hori, Masahiro Hino, Jun Izumi, Kota Suzuki, Masaaki Hirayama, Ryoji Kanno and Yutaka Yamagata (2020). Application of precise neutron focusing mirrors for neutron reflectometry: latest results and future prospects. Journal of Applied Crystallography, 53(6).

詳しい研究内容≫

0402電気応用0505化学装置及び設備
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