スタンフォードの科学者らがペロブスカイト太陽電池の超高速製造方法を開発

ad
ad
ad

(Stanford scientists invent ultrafast way to manufacture perovskite solar modules)

2020/11/25 アメリカ合衆国・スタンフォード大学

Figure thumbnail fx1

・ スタンフォード大学が、安定したペロブスカイト太陽電池を超高速に大面積作製する、プラズマを利用した高速スプレー・プラズマプロセス(rapid-spray plasma processing)技術(特許取得済み)を開発。
・ エネルギーを大量に消費しながら炭素を排出する工場で製造されるシリコン太陽電池のグリーンな代替として、最小限のエネルギーで炭素排出が実質ゼロのペロブスカイト薄膜による低コストでフレキシブルな太陽電池が注目される。
・ しかし、その普及には大規模製造の可能性を阻む同太陽電池の安定性の課題がある。現在、ペロブスカイト太陽電池技術開発には膨大な資金が注入されているが、今後 3 年内での電池寿命延長の達成が商業化を左右する鍵と考える。
・ ペロブスカイト太陽電池では、シリコンに匹敵する 25%のエネルギー変換効率を達成しているが、通常は極めて小さな面積のもの。大面積にすると欠陥や小さな穴が発生して効率性を低下させる。また、20~30 年を耐久するシリコン太陽電池とは異なり、ペロブスカイト薄膜は熱や湿度で劣化する。
・ 新技術はモジュール規模の製造でのこのような障壁のいくつかを解決し、安定したペロブスカイト薄膜の超高速製造に加え、デバイスやビル、電力グリッドへ給電するモジュールを実証し、ペロブスカイト太陽電池製造における新たな金字塔を打ち立てるもの。
・ 従来の製造方法では、ペロブスカイト溶液を約 30 分間で焼き固めたが、プラズマの高エネルギー源を利用する新技術では、ペロブスカイト溶液をワンステップで薄膜太陽電池に高速変換する。
・ 新技術のロボットデバイスの 2 個のノズルのうちの 1 個がペロブスカイトの前駆体溶液をガラスに吹きつける一方で、他方のノズルが高反応性イオン化ガスであるプラズマを噴出し、1分当たり12mのペロブスカイト薄膜を作製(シリコン太陽電池製造の約 4 倍の速さ)し、18%のエネルギー変換効率を達成した。
・ 新技術では、ペロブスカイト太陽電池のモジュールを 1 平方フィート当たり約 25 セントで製造可能と予測(標準的なシリコンモジュールでは 2.5 ドル)。5 ヶ月間の放置後も 15.5%の効率で運転するモジュール作製に成功。商業化には安定した効率的なモジュールが不可欠となる。
・ また、約 5 セント/kWh で発電するシリコンモジュールとの競合には、ペロブスカイトモジュールを最低 10 年間湿気から保護する防水層に密閉する必要がある。現在、新しい密閉技術と耐久性を飛躍的に向上させる技術を開発中。
・ ペロブスカイトモジュールで 30 年間の耐用年数を達成すれば、発電コストが 2 セント/kWh に低減できると予測。この価格では、100MW ソーラーファーム等の事業者規模のエネルギー生産が可能と考え
る。
・ 本研究は、米国エネルギー省(DOE)のエネルギー効率・再生可能エネルギー部(EERE)および米国
立科学財団(NSF)の Graduate Research Fellowship Program が支援した。
URL: https://news.stanford.edu/2020/11/25/scientists-invent-ultrafast-way-make-solarmodules-greener/

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

Joule 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)
Rapid Open-Air Fabrication of Perovskite Solar Modules
URL: https://www.cell.com/joule/fulltext/S2542-4351(20)30509-2

Abstrakut

We report on the open-air fabrication of perovskite solar modules with key advances, including scalable large-area spray deposition, new monolithic integration scribing techniques, advanced photoluminescence characterization, and reproducible high-throughput manufacturability. Perovskite deposition with linear speeds of 12 m/min without post-annealing is demonstrated, with improved device performance, luminescent yield, and >10× carrier lifetimes. Manufacturability using monolithic integration of series-connected modules is accomplished with a new indirect fiber laser ablation scribing method. A stable cell and module power output of 18.0% and 15.5%, respectively, was achieved with a subcell V oc > 1.06 V. A comprehensive supporting technoeconomic analysis details the entire in-line manufacturing process from the glass substrate to the junction box of the encapsulated module. The module manufacturing cost, balance of system costs, and levelized cost of energy for a range of module efficiencies and lifetimes provide insights for the necessary tool speeds, efficiencies, and lifetimes for utility-scale energy generation.

タイトルとURLをコピーしました