金星にリン化水素分子を検出―生命の指標となる分子の研究に新たな一歩

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2020-09-15 国立天文台

図:金星の想像図と、金星の中に見つかったリン化水素のイラスト。

金星の想像図と、金星の中に見つかったリン化水素のイラスト。 (クレジット:ESO/M. Kornmesser/L. Calçada & NASA/JPL/Caltech) オリジナルサイズ(626KB)

英国・カーディフ大学の研究者を中心とし、英・米および日本の研究者から成る研究チームは、アルマ望遠鏡とハワイのジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡(JCMT)を用いた観測で、金星にリン化水素(PH3、ホスフィン)を検出しました。研究チームは、このリン化水素の成因について、金星の大気中での太陽光による化学反応、あるいは火山からの供給といった可能性を検討しましたが、いずれも観測された量のリン化水素を説明することはできませんでした。研究チームは、リン化水素が未知の化学反応によって作られた可能性が高いと考えています。一方で、地球上にはリン化水素を排出する微生物が存在することから、生命由来の可能性も捨てきれないとも考えています。リン化水素は、太陽系外惑星における生命存在の指標の一つと考えられている分子であることから、今回の発見はその妥当性を検証するために非常に重要な材料であり、また今後の金星大気の詳細な観測の重要性を示す結果ともなりました。

この観測成果は、J. S. Greaves et al. “Phosphine Gas in the Cloud Decks of Venus”として、英国の天文学専門誌『ネイチャー・アストロノミー』に2020年9月14日付で掲載されました。

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