有機半導体の逆項間交差を理論予測 ~有機EL材料の開発加速へ~

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2020-08-06 科学技術振興機構,理化学研究所,北海道大学

ポイント
  • 有機ELデバイスの発光効率を向上させる次世代の有機半導体として、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料が注目されている。
  • TADF材料の逆項間交差の速度定数を計算機で予測する方法を開発。これを用いて新たな分子構造を設計し、速い逆項間交差を示す材料の合成に成功した。
  • 理論先導型の手法として、高性能な有機ELデバイス開発への貢献が期待できる。

JST 戦略的創造研究推進事業において、理化学研究所 創発物性科学研究センター 創発超分子材料研究チームの相澤 直矢 研究員(JST さきがけ研究者)と夫 勇進 チームリーダー、北海道大学 大学院理学研究院 化学部門の原渕 祐 助教(世界トップレベル研究拠点プログラム 北海道大学 化学反応創成研究拠点(WPI-ICReDD) 協力研究者、研究当時 JST さきがけ研究者)と前田 理 教授(WPI-ICReDD 拠点長、JST ERATO 前田化学反応創成知能プロジェクト 研究総括)の共同研究グループは、有機ELディスプレイなどに用いられる有機半導体の発光効率に関わる逆項間交差の速度定数をコンピューターによる量子化学計算で予測する方法を開発しました。この予測法に基づき設計した有機半導体は、実際に10毎秒以上の高い逆項間交差速度定数を示しました。有機EL材料の開発を加速する理論先導型の手法として期待されます。

本研究成果は2020年8月6日(英国夏時間)に国際科学誌「Nature Communications」でオンライン公開されます。

本成果は、以下の事業・研究領域・研究課題によって得られました。

研究領域:「理論・実験・計算科学とデータ科学が連携・融合した先進的マテリアルズインフォマティクスのための基盤技術の構築」

(研究総括:常行 真司 東京大学 大学院理学系研究科 教授)

研究課題名:「励起状態の仮想スクリーニングによる革新的有機半導体の探索と実用」

研究者:相澤 直矢(理化学研究所 創発物性科学研究センター 研究員)

研究実施場所:理化学研究所 創発物性科学研究センター

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