リアルタイムに浸水予測し下水道施設の運転や住民の対策活動を支援

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ゲリラ豪雨に対する都市部での浸水対策支援のための技術をガイドライン化

2018/04/17 国総研(国土技術政策総合研究所)

国総研は、平成27年度より福井市・富山市で実証を進めてきた「都市域における局所的集中豪雨に対する雨水管理技術」の導入ガイドライン(案)を、平成30年3月に策定しました。本技術は、小型レーダ雨量計や下水管内水位計によるデータに基づき、降雨・浸水予測をリアルタイムに実施するとともに、これらの情報を支援情報として下水道施設管理者や住民へ提供する技術です。これにより、下水道施設の効果的な運転による都市内における浸水被 害の軽減と、住民による自助・共助の促進を目指します。 実証の結果、福井市では既存下水道施設の運転支援により浸水面積を約 24%削減できる ことが試算により確認できました。さらに、浸水発生時における土のう等の設置といった自助・共助活動への行動意識が、福井市・富山市ともに現状より向上する可能性が確認され、本技術によって自助・共助活動の促進を期待できることがわかりました。(別紙参照)

1.背景・経緯
近年頻発している都市部での浸水被害は、既存の下水道施設を最大限に活用することや、
住民による自助・共助を促進することで軽減可能ですが、そのためには、都市内の降雨状況
や下水管内水位等をリアルタイムに収集、予測、提供できる技術が必要になります。
そこで国土交通省では、下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト※)において
国総研からの委託により、「都市域における局所的集中豪雨に対する雨水管理技術実証研究」(実施者:メタウォーター(株)・(株)新日本コンサルタント・古野電気(株)・江守商事(株)(現(株)江守情報)・(株)日水コン・神戸大学・福井市・富山市共同研究体)を平成27年度から
実施し、その成果をガイドラインにまとめました。
※B-DASHプロジェクト:Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project
下水道における新技術について、国土技術政策総合研究所の委託研究として、民間企業、地方公共団体、
大学等が連携して行う実規模レベルの実証研究

2.導入ガイドライン(案)の公開
「都市域における局所的集中豪雨に対する雨水管理技術導入ガイドライン(案)」は、下水
道事業者が本技術の導入を検討する際に参考にできるよう、技術の概要、導入効果、導入検
討、設計、運用・維持管理等に関する技術的事項についてとりまとめたものです。また本ガイ
ドライン(案)は、国総研ホームページで公開しています。 (http://www.nilim.go.jp/lab/ebg/b-dash.html)

(問い合わせ先) 国土技術政策総合研究所 下水道研究部 下水道研究室 岩﨑・松浦

http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/kisya/journal/kisya20180417.pdf

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