電荷中性の粒子がもたらす新しいタイプの金属状態の発見

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2021-04-16 京都大学

佐藤雄貴 理学研究科博士課程学生(現・理化学研究所基礎科学特別研究員)、笠原裕一 同准教授、松田祐司 同教授、浅場智也 同特定准教授(研究当時・米国ロスアラモス国立研究所研究員)、伊賀文俊 茨城大学教授らの研究グループは、米国ミシガン大学、米国ロスアラモス国立研究所と共同で、イッテルビウム化合物YbB12の電気抵抗を超強磁場中で測定しました。

YbB12は非常に強い磁場中で電気を流さない絶縁体から電気を流す金属へと変化しますが、本研究グループは電気抵抗が磁場とともに振動する量子振動と呼ばれる現象を絶縁体と金属の両方の状態において観測し、解析の結果どちらの状態においても電荷中性の粒子がこの量子振動を引き起こしていることを明らかにしました。これは金属状態において電荷中性の粒子と電子が共存していることを示しており、新しいタイプの金属状態が実現していることを示しています。

本研究成果は、2021年4月13日に、国際学術誌「Nature Physics」のオンライン版に掲載されました。

YbB12の金属状態における電子状態の概念図
図:YbB12の金属状態における電子状態の概念図

詳しい研究内容≫

研究者情報
研究者名:笠原裕一
研究者名:松田祐司
研究者名:浅場智也

1701物理及び化学
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