2026-07-01 フラウンホーファー研究機構
フラウンホーファー高速力学研究所(EMI)と建築物理研究所(IBP)は、エアバスと共同で、航空機内における携帯電子機器(PED)のリチウムイオン電池火災リスクを評価する「LOKI-PED」プロジェクトを実施した。ノートPCやスマートフォン、モバイルバッテリーなどは、損傷や過熱によって熱暴走を起こし、火災や有毒ガスの発生源となる恐れがある。研究では、実機を模したA320客室や欧州唯一の飛行試験施設で火災実験とシミュレーションを行い、煙や有害ガスの拡散、消火装置や耐火バッグの有効性を検証した。その結果、機内換気により火元から2席以上離れた場所では有害ガス濃度は健康基準値以下に抑えられ、現行の100Wh以下というバッテリー容量制限も妥当であることが確認された。一方、市販の耐火バッグは煙や炎の封じ込め性能に課題があり、迅速に使用できる設計改善が必要とされた。研究は、航空会社の訓練体制の有効性を確認するとともに、安全装備や運用手順のさらなる改善が航空機内の安全性向上につながることを示した。

© Fraunhofer IBP PED fire emulation
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