自動運転車のための信号機「4つ目の光」を提案(Researchers Propose a Fourth Light on Traffic Signals – For Self-Driving Cars)

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2023-02-07 ノースカロライナ州立大学(NCState)

time-lapse image shows cars moving through an intersection at night
Photo credit: Siyuan.

◆信号機では、赤は停止、青は発進を意味します。しかし、ノースカロライナ州立大学の交通エンジニアは、自律走行車が交通の流れをコントロールし、人間のドライバーに状況を知らせることを可能にする「白色光」を提案しています。計算機シミュレーションでは、この新しいアプローチによって交差点での移動時間が大幅に改善され、燃料消費量も削減されました。
◆この論文の筆頭著者で、NC州立大学土木建設環境工学科の准教授であるAli Hajbabaie氏は、「我々が交差点に提案しているこのコンセプトは、『ホワイトフェーズ』と呼ばれ、自律走行車(AV)自体の計算能力を利用したものです」と語っています。”ホワイトフェイズ “のコンセプトには、新しい交通信号も組み込まれており、人間のドライバーは自分が何をすべきなのかがわかるようになっています。赤信号は依然として停止を意味します。青信号は「進め」という意味です。そして白色光は、人間のドライバーに、前のクルマについて行けばいいということを教えてくれるのです」。
◆ホワイトフェイズのコンセプトは、AVがお互いに、そして信号を制御するコンピューターと無線で通信することが可能であるという事実に基づいています。十分な数のAVが交差点に近づくと、白色灯を作動させることができる。白色灯は、AVが効率よく交差点を通過できるよう、動きを協調していることを示す信号です。人が運転する非自動運転車は、前の車が止まれば止まり、前の車が交差点を通れば通るというように、前の車に従うだけでいいのです。
◆交差点に進入する車両がAVではなくドライバーによって制御されすぎている場合、信号機は従来の青-黄-赤の信号パターンに戻されることになります。
◆研究者たちは、2020年に初めて「白色位相」交通交差点のコンセプトを発表しました。しかし、その最初のコンセプトは、集中型コンピューティングのアプローチに依存しており、信号を制御するコンピューターが、接近するすべてのAVからの入力を受け取り、必要な計算を行い、その後、AVに交差点をどのように進むべきかを指示する役割を担っていたのです。
◆分散コンピューティング白相コンセプトの性能を検証するために、研究者たちはミクロの交通シミュレーターを活用しました。このシミュレーターは、個々の車両の挙動に至るまで、現実の交通を再現するように設計された複雑な計算モデルです。このシミュレーターを使って、研究者たちは、ホワイトフェイズを導入した交差点と導入していない交差点での交通挙動を比較し、さらにAVの台数がその挙動にどのような影響を与えるかを調べました。
◆白相交差点での交通量が10~30%しかAVで構成されていない場合、シミュレーションの結果、交通流の改善は比較的小さいことがわかりました。しかし、白色位相交差点でのAVの割合が増えるにつれて、その効果も大きくなりました。
◆研究者たちは、AVが明日にでも新しい分散コンピューティングアプローチを採用できるわけではないこと、また政府が近い将来、すべての交差点に真新しい信号機を設置するつもりではないことを認めています。「しかし、ホワイトフェーズのコンセプトには、交差点と既存のAVの両方にわずかな変更を加えるだけで採用できる要素もあります」とHajbabaieは言います。「また、特定の場所でこのアプローチをテストドライブする機会もあると考えています。「例えば、港湾では商用車の通行量が多く、交通の流れが特に重要です。商用車は自律走行車の導入率が高いようなので、そのような環境でパイロットプロジェクトを実施すれば、港湾交通と商業輸送に利益をもたらす機会があるかもしれません。”

<関連情報>

分散協調による白線交差点制御。混在交通流におけるモバイルコントローラパラダイム White Phase Intersection Control Through Distributed Coordination: A Mobile Controller Paradigm in a Mixed Traffic Stream

Ramin Niroumand; Leila Hajibabai; Ali Hajbabaie
IEEE Transactions on Intelligent Transportation Systems  Published: 06 February 2023
DOI:https://doi.org/10.1109/TITS.2022.3226557

Abstract

This study presents a vehicle-level distributed coordination strategy to control a mixed traffic stream of connected automated vehicles (CAVs) and connected human-driven vehicles (CHVs) through signalized intersections. We use CAVs as mobile traffic controllers during a newly introduced “white phase”, during which CAVs will negotiate the right-of-way to lead a group of CHVs while CHVs must follow their immediate front vehicle. The white phase will not be activated under low CAV penetration rates, where vehicles must wait for green signals. We have formulated this problem as a distributed mixed-integer non-linear program and developed a methodology to form an agreement among all vehicles on their trajectories and signal timing parameters. The agreement on trajectories is reached through an iterative process, where CAVs update their trajectory based on shared trajectory of other vehicles to avoid collisions and share their trajectory with other vehicles. Additionally, the agreement on signal timing parameters is formed through a voting process where the most voted feasible signal timing parameters are selected. The numerical experiments indicate that the proposed methodology can efficiently control vehicle movements at signalized intersections under various CAV market shares. The introduced white phase reduces the total delay by 3.2% to 94.06% compared to cooperative trajectory and signal optimization under different CAV market shares in our tests. In addition, our numerical results show that the proposed technique yields reductions in total delay, ranging from 40.2% -98.9%, compared to those of a fully-actuated signal control obtained from a state-of-practice traffic signal optimization software.

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