プラズマクラスター技術で、空気中に浮遊する 新型コロナウイルス(オミクロンBA.1株)の減少効果を実証~米国コロンビア大学医学部にて検証~

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2022-10-13 シャープ株式会社

シャープのプラズマクラスター技術について、世界的に著名な研究機関である米国コロンビア大学医学部の辻 守哉 教授(感染症学・免疫学)らによる検証の結果、世界で初めて浮遊する「新型コロナウイルス(オミクロンBA.1株)」にプラズマクラスターイオンを15分間照射することで、ウイルス感染価※3を99.3%減少させる効果があることが実証されました。

今回の浮遊ウイルス試験では、「新型コロナウイルス」の変異株であるオミクロンBA.1株の高濃度濃縮液を102Lの試験ボックス※4内部にエアロゾル状に噴霧した上で、プラズマクラスターイオン(イオン濃度約25,000個/cm3)を照射し、空気中での浮遊ウイルスの減少効果を検証しました。その結果、ウイルス感染価の顕著な減少(15分の照射で99.3%減)が確認され、空気中に浮遊する、変異して感染力の高いオミクロン株に対してもプラズマクラスター技術が有効に作用することが実証されました。

今回の検証試験は、2020年4月に「新型コロナウイルス」に対する有効な感染対策技術を調査していたコロンビア大学より、当社のプラズマクラスター技術について問い合わせを受けたことが契機となり、開始されました。当時、「新型コロナウイルス」の発生が確認された2019年12月以降、世界各地で感染者数および死者数が急速に増加しており、有効な対策が求められていました。当社は、同大学からの協力要請を受け、資金および試験装置を提供。同大学にて独立した試験が行われ、今回の効果確認に至りました。

当社は、2000年より20年以上にわたりプラズマクラスター技術の効果を国内外の第三者試験機関で実証するアカデミックマーケティング※5を推進してまいりました。今回の検証を含めこれまで海外の13試験機関で「浮遊するセラチア菌(院内感染菌)」(米国・ハーバード大学)や「浮遊するインフルエンザウイルス」(ベトナム・パスツール研究所)などの作用抑制効果の検証、「結核病院での結核感染リスク低減効果」(ジョージア・国立結核病院)などの臨床効果検証、さらには「ウイルス・カビ・細菌の作用抑制メカニズム」(ドイツ・アーヘン応用科学大学)の解明などを実施してきました。併せて、プラズマクラスター技術の安全性についても長年継続して検証を重ねています。

当社は今後も、プラズマクラスター技術の有効性について国内のみならず、海外においても積極的に実証を続け、社会に貢献してまいります。

<コロンビア大学医学部 教授 辻 守哉(つじ もりや)氏のコメント>

新型コロナウイルスは、2020年以降世界で爆発的に感染が拡大し、現在も我々の免疫反応を回避しつつ変異を繰り返し、社会への脅威となっている。感染対策としては、ワクチン接種以外にも多面的な防御対策を実施することが望ましい。感染力の高いオミクロン株での浮遊試験を行う上では十分に安全性を確保した上で実施する必要がある。今回ウイルスの漏れない安全キャビネット内に収容できる最大サイズの試験ボックスにおいて確実な試験を実施することができた。その結果、プラズマクラスターイオンによる浮遊新型コロナウイルス(オミクロン株)への顕著な減少効果が確認された。今後プラズマクラスター技術を使ったウイルスのエアロゾル感染対策としての応用が大いに期待される。

※1 SARS-CoV-2オミクロンBA.1株に対するイオン放出式の空気浄化技術において。(2022年10月13日現在、当社調べ)

※2 新型コロナウイルス変異株であるオミクロン株の一種。BA.1は日本国内で2022年1月~3月に流行した主要な型。

※3 感染性を持つウイルス粒子の数。

※4 安全キャビネット内に配置した専用の試験ボックス。

※5 技術の効能について、先端の学術研究機関と共同で科学的データを検証し、それをもとに商品化を進めるマーケティング手法。

● プラズマクラスター、Plasmaclusterはシャープ株式会社の登録商標です。

■ 浮遊コロナウイルス実証試験の概要

●試験実施者:辻 守哉 教授(コロンビア大学)

※本試験に貢献いただいた研究者:Dr. Yaoxing Huang, Dr. Manoj Nair, Dr. Kazuya Masuda, Dr. Hiroshi Mohri, Yukiko Tsuji, Patrick Loughlin, Dr. David D Ho

●試験空間:102Lの試験ボックス内

●試験装置:プラズマクラスター技術搭載ウイルス試験装置

●プラズマクラスターイオン濃度:試験ボックス内中央 約25,000個/cm3

●対照試験:上記装置のイオン発生なし(送風のみ)との比較

●検証ウイルス:SARS-CoV-2(オミクロンBA.1株)

●試験方法:

遠心分離法により高濃度化させた新型コロナウイルス液を102Lの試験ボックス内に噴霧し、プラズマクラスターイオンを照射。その後ボックス内部の浮遊ウイルスを回収。TCID50法※6によりウイルスの感染価を算出。

※6 段階的に希釈したウイルス液を細胞へ接種し感染価を調べる方法。

図1.試験装置イメージ

●結果:

プラズマクラスターイオンを照射することで、ウイルス感染価が99%以上減少することが確認された。

表1.空気中に浮遊する新型コロナウイルスの減少効果(15分後)

ウイルス感染価(TCID50/ml)

減少率

プラズマクラスターイオン
なし

プラズマクラスターイオン
あり

8.63×103

6.15×101

99.3%

図4.試験ボックスから回収したウイルス液を細胞に接種後の細胞の顕微鏡写真

コロンビア大学 研究者のプロフィール
氏  名:辻 守哉 医学博士
所  属:コロンビア大学医学部アービング医療センター
感染症内科学教授
千葉大学      客員教授
東京慈恵会医科大学 客員教授
専門分野:感染症学、免疫学
Moriya Tsuji, MD, PhD
Professor of Medicine, Aaron Diamond AIDS Research Center, Division of Infectious Diseases, Department of Medicine, Columbia University Vagelos College of Physicians and Surgeons, Columbia University Irving Medical Center

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