2021-12-23 京都大学
藤浩明 理学研究科准教授と林智恒 同博士課程学生らの研究グループは、(1)津波に伴う磁場変化が津波そのものより早く現れること、(2)津波により発生した磁場から精度良く津波の波高が予測できること等を明らかにしました。
本研究グループは、2011年に世界で初めて「津波が観測可能な電磁場を伴うこと」を海底観測により実証しました(Toh et al., 2011)。本研究ではそれをさらに発展させ、津波の波高と海底磁場の同時観測データを用いて、津波とそれが作る磁場の位相と振幅の関係を解明しました。この結果は、磁場が津波に非常に敏感であることを示し、津波の早期警戒法の改善に今後役立つものと考えられます。
本研究成果は、2021年11月9日に、国際学術誌「Journal of Geophysical Research: Solid Earth」に掲載され、12月21日に、同誌の発行元である米国地球物理学連合(AGU)から注目すべき新しい研究として記者発表されました。
(左)観測地域その広域図、(右上)2009年のサモア地震津波の波高を、磁場から予測した結果
研究者情報
研究者名:藤浩明