持続可能な未来社会の創造のため、非鉄金属に関する素材・技術開発を加速
2021-11-01 産業技術総合研究所
ポイント
- 2021年11月1日に産業技術総合研究所とJX金属株式会社が連携研究ラボを設立
- 産総研の素材利活用技術と、JX金属の非鉄金属に関する幅広い技術や知見を掛け合わせる
- 次世代無線通信デバイス向けの素材など持続可能な未来社会の創造に資する素材・技術開発を加速
概要
国立研究開発法人 産業技術総合研究所【理事長 石村 和彦】(以下「産総研」という)とJX金属株式会社【代表取締役社長 村山 誠一】(以下「JX金属」という)は、2021年11月1日に、JX金属-産総研 未来社会創造 素材・技術連携研究ラボ(以下、当連携研究ラボ)(英語名:JX Metals-AIST Advanced Material and Technology for Future Society Cooperative Research Laboratory)を設立します。
当連携研究ラボでは、産総研の製造プロセス技術、素材特性の評価技術と、JX金属の非鉄金属に関する幅広い技術や知見によって、革新的な素材・技術の社会実装を促進するとともに、イノベーションを生み出す技術開発への取り組みを通して、持続可能な未来社会の創造に貢献してまいります。
当連携研究ラボの内容
近年、注目を集めている次世代無線通信は、持続可能な未来社会の実現には不可欠であり、そのために高機能な次世代デバイスの開発が求められています。そこで、デバイスに用いる配線形成用の材料開発、製造プロセス技術開発、次世代の高速無線通信周波数帯での評価技術開発を進めることが重要になってきます。
当連携研究ラボでは、両機関が有する素材開発技術、製造プロセス技術を融合、発展させることにより、高機能な次世代デバイス向け材料を早期に社会に実装することを目指します。研究内容としては、次世代無線通信の基盤技術を確立するため、フレキシブル配線板の新規製造法の開発、銅箔/樹脂接合技術および銅箔、銅箔/樹脂接合材の高周波導電率の評価に取り組みます。
また、これにとどまらず、非鉄金属に関するさまざまな領域での素材や技術の開発を推進していきます。
当連携研究ラボの体制
- 名称:JX金属―産総研 未来社会創造 素材・技術連携研究ラボ
- 場所:産総研 つくば中央 第五事業所
- 研究体制:連携研究ラボ長 福世 秀秋氏(JX金属戦略技研株式会社)
- 人数:14名(予定)
用語の説明
- ◆連携研究ラボ
- 企業のニーズにより特化した研究開発を実施するため、その企業を「パートナー企業」と呼び、パートナー企業名を冠した連携研究ラボ(冠ラボ)を産総研内に設置している。パートナー企業は研究資金などを、産総研は研究設備・知的財産などの研究資源を提供し、パートナー企業からの出向研究者と産総研の研究者が共同で研究開発に取り組む。
本件問い合わせ先
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
広報部 報道室