連続干天日数に関する数学モデルを構築し、旱魃の回避に役立つ方法論を提案

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イラク北部のニネベ平原における事例研究

2021-04-06 京都大学

宇波耕一 農学研究科准教授とRasha M. Fadhil イラク・モスル大学講師の研究グループは、連続干天日数(雨の降らない日が何日続いているか)に関する数学モデルを構築して詳細に調べ、天水農業の盛んなイラクのニネベ平原における旱魃(かんばつ)の回避に役立つ方法論を提案しました。

世界気象機関(WMO)が旱魃の評価に資するものとして推奨する標準化降水指数(SPI)は、時間とともに増大していく情報を含んでいないという欠陥があり、天水農家がリアルタイムでの意思決定に用いる指標としては不適格なものでした。今回の提案では、このような欠陥のない連続干天日数を指標とし、また、金融理論における先物取引の概念を援用することにより、旱魃に備えてニネベ平原の天水農家がとるべき行動に関する合理的な指針を提供することに成功しました。一方、係数退化型特異拡散方程式と称する偏微分方程式が、連続干天日数の確率論的挙動を過去の限られた降雨データから推定するために利用できることも示しました。

本研究成果は、2021年03月04日に、国際学術誌「Stochastic Environmental Research and Risk Assessment」に掲載されました。

本研究のイメージ図
図:本研究のイメージ図

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研究者情報
研究者名:宇波耕一

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