最大風量5㎥/分の空気清浄機「オゾンエアクリアeZ-3000」で,密閉空間を効率換気
2021-04-01 株式会社IHI
株式会社IHI(所在地:東京都江東区,社長:井手 博,以下「IHI」)とグループ会社の株式会社IHIアグリテック(以下「IAT」)は,高性能HEPAフィルタ付空気清浄機オゾンエアクリアを,簡易陰圧テントと組み合わせた陰圧隔離室用として,また,換気が不十分な部屋や部屋全体の除菌が可能な感染制御機器として多数納入し,公衆衛生対策に貢献に努めています。このたび,大容量機種へのニーズ増加を受け,オゾンエアクリアeZ-100の上位機種となる静音大風量型空気清浄機「オゾンエアクリアeZ-3000」を開発し, 4月1日付で販売を開始しました。
厚生労働省が推奨する 「換気の悪い密閉空間」を改善する為の換気方法 では,換気が不十分で空気清浄機を併用する場合は,HEPAフィルタによるろ過式で,かつ,風量が毎分5㎥程度以上の機器を使用することとされています。
今回発売したeZ-3000は,最大風量を毎分5㎥に増強しており,この条件に完全適合した装置であり,かつ,静音設計により急速運転においても46dBという低騒音を実現し,静かな室内においても騒音で環境を妨げることなく換気を行うことが可能です。
また,厚生労働省の上記換気方法では,「空気のよどみを発生させないように,外気を取り入れる風向きと空気清浄機の風向きを一致させること」とされていますが,IHI/IATでは,IHI独自開発の「換気シミュレーション」により,オゾンエアクリアの最適な設置位置や台数のシミュレーションを行い,より効果的な機器導入の提案にも取り組んでいます。
オゾンエアクリアeZ-3000の主な特長は,以下のとおりです。
- 人がいる時は空気吸引機能により,汚染空気をダブル大容量静電HEPAフィルタ(0.3㎛の粒子に対して99.97%以上の捕集率)ユニットで細菌やウイルスを捕集し,同時に悪臭も除去。
- 大径低回転大風量の独自ファンと,空気放出流路の開発(流路形状の改良で空気抵抗を低減)により,最大風量5㎥でも騒音が気になることが無い静音化を実現。(従来機eZ-2000比:約10dB低減)
- 夜間等人がいない時には,オゾンくん蒸機能でオゾンを室内に放出し,部屋の隅々まで均一に拡散させ,壁や天井,机やパソコン,機材の裏側まで,室内に付着した細菌・ウイルスを短時間で99.99%以上除去し,同時に固着臭も脱臭する。
- くん蒸機能使用時に放出されたオゾンは,自動分解機能により,室内の空気を吸引し触媒で短時間にオゾンを酸素に分解し,オゾン濃度を測定できない値まで分解して自動停止するため,入室時はオゾンに触れる心配はない。
- 外装デザインを一新。クリニック等で多く使われている白とグレーを基調とし,吸引時に前面に埃が溜まらない構造にするなど,衛生意識を高めるデザインとしている。
eZ-3000は,繰り返される新型コロナウイルス感染拡大,感染力の高い変異株出現等による積極的なエアロゾル感染対策や,機材や物からの感染対策強化の必要性に対し,高性能HEPAフィルタとオゾンにより,高い除菌効果で飛沫感染や接触感染対策に貢献でき、かつ、人体にも物・環境にも優しく安心して容易に使える機器です。
本製品は,病院、クリニック、調剤薬局等の医療機関や老健施設,幼稚園・保育園,学校やオフィス等幅広い用途で使用可能な感染対策機器であり,今後,海外も含め公衆衛生市場用途を拡大し,追加機種も含め年間1,200台の販売を目指します。
◆オゾンエアクリアeZ-3000の主な仕様
オゾンエアクリアeZ-3000
サイズ:横幅:500㎜, 奥行:250㎜, 高さ:780㎜
重 量:26kg
最大風量:毎分5㎥
騒音値:急速:46㏈,標準:38㏈,静音:33㏈
最適応面積:約20畳を推奨
希望小売価格:757,500円(税込)
-実施済み試験-
<オゾンのウイルス不活化試験>
第三者公的機関(※1)により,P2レベル(※2)の試験室(14㎡と30㎡)にオゾンエアクリアと付着ウイルスを設置し,オゾンくん蒸を1,2,4,6時間実施。付着ウイルスに対するTCID50法(※3)による,各種ウイルスに対する効果を試験し確認した。
コロナウイルスが属するエンベロープウイルスに対してたけでなく,消毒剤に対して抵抗性のあるノンエンベロープウイルスに対しても有効であることを確認済み。いずれのウイルスも感染価(※4)が4桁以上減少した。(99.99%以上不活化)
<検証に使用したウイルス(3種)>
- エンベロープウイルス
・ネココロナウイルス(Feline enteric coronavirus, WSU 79-1683)
・A型インフルエンザウイルス(Ifluenza A virus, H1N1, A/PR/8/34, ATCC VR-1469) - ノンエンベロープウイルス
・ネコカリシウイルス(Feline calicivirus, F-9, ATCC VR-782)
※1 試験実施先:(一財)北里環境科学センター
※2 P2レベル:ウイルス等の使用実験における実験室の拡散防止区分
※3 TCID50法:ウイルスに感染すると細胞の形状が変化する現象(細胞変性)を利用したウイルス量の測定法
※4 感染価:50%の細胞に対して感染するウイルス濃度
株式会社IHIアグリテック(IAT)
千歳本社:北海道千歳市上長都1061-2
松本本社:長野県松本市石芝1-1-1
代表取締役社長:宮原 薫
事業内容:農業用機械,芝草管理機,殺菌・脱臭機器,鋳鉄鋳造品,
アルミダイキャスト,その他
医療関連機器生産工場:岡山事業所(岡山県岡山市東区)
IAT医療関連機器サイト:https://www.ihi.co.jp/iat/products/ozone/index.html
営業窓口:株式会社IHIアグリテック 環境プロジェクト部