燃料電池の飛躍的な普及拡大に向けた研究開発事業を開始

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水素社会の実現に向けて新たな研究開発テーマを46件採択

2020-09-01 新エネルギー・産業技術総合開発機構

NEDOは、燃料電池自動車(FCV)や定置型業務・産業用などを想定した燃料電池の飛躍的な普及拡大に向けた新たな研究開発事業を開始します。

この事業では、2030年以降のFCVや定置型業務・産業用燃料電池への研究成果の実装を目指して、燃料電池の高性能・高耐久・低コスト化に向けた要素技術を開発するとともに、システム価格低減の障壁となっている水素貯蔵技術(水素タンクなど)の共通基盤技術の開発に取り組みます。また、燃料電池をさまざまな分野へ波及させるための技術開発・実証事業を実施します。

これにより、世界に先駆けて市場導入を開始した日本の燃料電池技術の競争力をさらに強化するとともに、水素社会の実現に貢献します。

本事業の展開イメージ

図1 本事業の展開イメージ

1.概要

燃料電池は、燃料が有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する発電装置であるため、本質的に高いエネルギー効率を得ることが可能であるとともに、発電時に二酸化炭素が発生しないため、温室効果ガス排出抑制への貢献が期待されています。日本では、家庭用燃料電池エネファームを2009年に、燃料電池自動車(FCV)を2014年に世界に先駆けて市場投入しましたが、今後の自立的な普及拡大に向けてはさらなる高効率・高耐久・低コスト化が必要です。また製品を市場投入したことで多数の課題が顕在化しています。

このような背景を踏まえ、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、2019年1月にトヨタ自動車株式会社や株式会社本田技術研究所、燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)らとともにFCV課題共有フォーラムを開催し、燃料電池に関する技術課題のうち協調領域の課題の抽出・共有を図ってきました。

この度、これら産業界の共通課題を解決し、2030年以降の飛躍的な普及拡大につなげるため、NEDOは燃料電池システムに関する大規模な研究開発事業を開始します。本事業では、燃料電池システム(水素貯蔵タンクなどを含む)の高効率、高耐久、低コストを実現するためのユーザーニーズに基づく協調領域の基盤技術を開発するとともに、従来以外の用途に燃料電池を展開するための技術や大量生産のための生産プロセス・検査技術の開発を支援します。このため本年2月から実施者を公募し、今般46件の研究開発テーマを採択しました。

本事業の推進により、世界に先駆けて市場導入を開始した日本の燃料電池技術の競争力をさらに強化し、世界市場において確固たる地位を確立するとともに、水素社会の実現に貢献します。

2.事業概要

事業名:
燃料電池等利用の飛躍的拡大に向けた共通課題解決型産学官連携研究開発事業
実施期間:
2020年度~2024年度(予定)
予算:
52.5億円(2020年度)
研究開発項目〔1〕:
共通課題解決型基盤技術開発
研究開発項目〔2〕:
水素利用等高度化先端技術開発
研究開発項目〔3〕:
燃料電池の多用途活用実現技術開発

3.各研究開発項目の概要

研究開発項目〔1〕:共通課題解決型基盤技術開発【委託】

●固体高分子形燃料電池(PEFC)

FCVなどで使用されるPEFCのさらなる高性能化、高耐久化、低コスト化に向けた研究開発に取り組むとともに、FCVの市場投入により顕在化した基盤的な共通課題の解決を目指します。具体的には、2030年以降のFCVへの実装を目指し、水素・燃料電池技術戦略ロードマップ(2019年3月12日、水素・燃料電池戦略協議会策定)で掲げるFCVの航続距離800km以上、最大出力密度6kW/L以上、耐用年数15年以上、燃料電池システムコスト0.4万円/kW未満などの目標に貢献する技術を確立するため、高活性な低白金カソード触媒やラジカル低減機能をもつアノード触媒、高イオン伝導率の電解質膜などの開発に着手します。

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