炭酸塩やコンクリートへCO2を固定化し、有効利用する技術開発5テーマに着手

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CO2の再資源化(カーボンリサイクル)技術の早期実用化を目指す

2020-07-14 新エネルギー・産業技術総合開発機構

NEDOはCO2を資源として捉え、炭酸塩やコンクリート製品・コンクリート構造物へCO2を固定化し、有効利用する「カーボンリサイクル技術」の技術開発5テーマに着手します。

炭酸塩やコンクリート製品・コンクリート構造物は、利用量が多いためCO2利用技術による固定化ポテンシャルが高いうえ、固定化後の生成物が安定しており、また、燃料や化学品へのCO2利用技術とは異なり水素原料のコストがかからないことなどから、技術の実用化が期待されており、本事業で、早期の社会実装を目指します。

炭酸塩やコンクリートへCO2を固定化し、有効利用する技術開発5テーマに着手

1.概要

火力発電などから排出されるCO2の削減は気候変動対策として重要であり、またCO2を資源として捉え、回収し、有効利用する「カーボンリサイクル技術」の開発が求められています。経済産業省で2019年6月に策定された「カーボンリサイクル技術ロードマップ」では、CO2を素材や燃料へ利用することなどを通して、大気中へのCO2排出を抑制していく方針が示されており、2020年1月に政府で策定された「革新的環境イノベーション戦略」においても、カーボンリサイクル技術によるCO2の原燃料化を通じた産業分野の温室効果ガス排出削減の方向性が明記されています。

炭酸塩、コンクリート製品・コンクリート構造物は、利用量が多いためCO2利用技術による固定化ポテンシャルが高いうえ、固定化後の生成物が安定しており、また、燃料や化学品へのCO2利用技術とは異なり水素原料のコストがかからないことなどから、カーボンリサイクル技術として期待が寄せられ、早期の社会実装が望まれています。

こうした中、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、CO2を資源として捉え、炭酸塩やコンクリート製品・コンクリート構造物へCO2を固定化し有効利用する技術開発を行うとともに、プロセス全体のCO2削減効果および経済性の評価を行うための技術開発5テーマに着手します。

2.事業の内容
【1】事業名

カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO2排出削減・有効利用実用化技術開発/炭酸塩、コンクリート製品・コンクリート構造物へのCO2利用技術開発

【2】事業期間

2020年度~2024年度

【3】事業総額

40億円程度

【4】採択テーマと委託予定先

今回、技術開発に着手したテーマは以下の5件です。各テーマの概要は別紙をご参照ください。

No 研究開発テーマ名 委託予定先
(1) 化石燃料排ガスのCO2を微細ミスト技術により回収、CO2を原料とする炭酸塩生成技術の研究開発 双日株式会社
株式会社トクヤマ
ナノミストテクノロジーズ株式会社
(2) 海水および廃かん水を用いた有価物併産CO2固定化技術の研究開発 学校法人早稲田大学
株式会社ササクラ
日揮グローバル株式会社
(3) 「マイクロ波によるCO2吸収焼結体の研究開発」―トリプルCリサイクル技術(CO2-TriCOM:シーオーツートリコム)の開発― 中国電力株式会社
国立大学法人広島大学
中国高圧コンクリート工業株式会社
(4) 廃コンクリートなど産業廃棄物中のカルシウム等を用いた加速炭酸塩化プロセスの研究開発 出光興産株式会社
宇部興産株式会社
日揮グローバル株式会社
日揮株式会社
学校法人成蹊学園成蹊大学
国立大学法人東北大学
(5) セメント系廃材を活用したCO2固定プロセス及び副産物の建設分野への利用技術の研究 株式会社竹中工務店

詳しい資料は≫

【注釈】
※ 炭酸塩
CO2がナトリウムやカルシウム、マグネシウムなどと反応して生成される化合物。炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなど。
3.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO 環境部 担当:青戸、荒川、在間

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:佐藤、鈴木(美)、坂本

0503燃料及び潤滑油0505化学装置及び設備1900環境一般
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