スタンフォード大学研究者らが低コストの半導体でニアパーフェクトな性能を測定

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2019/3/15 アメリカ合衆国・スタンフォード大学

(Stanford researchers measure near-perfect performance in low-cost semiconductors)

Artist’s rendering of quantum dots.

・ スタンフォード大学が、量子ドットで 99%を超える量子収率の測定を可能にする技術を開発。

・ フラスコで大量・容易に製造できる量子ドットは、特殊な条件の下で真空チャンバー内で成長させて製造され、太陽光パネルやカメラセンサー等の先進的なエレクトロニクスで使用されている単結晶半導体を代替することが期待されている。すでに量子ドットテレビとして市場に登場しているが、そのクオリティーの精確な特定がアプリケーションにおける課題となっている。

・ 量子ドットは吸収した光の 99%超を放出することがわかっていたが、これらのナノ粒子を厳密に評価するには 99.9~99.999%の領域での効率の測定が必要。

・ 同新測定技術により、半導体の品質の一判断基準である光吸収とその再放出の効率性において、量子ドットが従来の単結晶半導体に匹敵することを発見。99%を超える量子収率が活用できる新たなアプリケーションの可能性を示唆する飛躍的な進展と考える。

・ 量子ドットは高価な製造機器が不要な上、自由なカスタマイズが可能。粒径の変更で放出する光の波長が変わるため、生体サンプルの検出、テレビやコンピューターのモニター等のカラーベースアプリケーションで有用。ただし、完全な半導体結晶一個分の働きをするには数十億個の量子ドットの作製が必要となるため、ドットの成長が不十分な場合には性能低下の可能性が高まる。

・ 同測定技術では、励起した量子ドット群が発する余剰な熱に着目。余剰な熱は発光が非効率であることを示す。同測定技術は他材料で一般的に用いられる光熱偏光分光法で、量子ドットの効率測定に今回初めて利用。他による過去の測定実績の 100 倍の精度で測定できた。

・ 測定の結果、これらの量子ドット群は吸収した光の約 99.6%(±0.2%の誤差あり)を安定して放出することを確認。この効率性は最高性能の単一結晶のそれに匹敵する。

・ 同測定結果ではまた、性能を劣化させる欠陥の発生への懸念に反し、量子ドットが突出した欠陥許容性を有することを示唆。さらに、特殊材料による原子層 8 枚分のコーティング処理した量子ドットが最も速く光を放出することを確認。このことはより優れた性能の指標となる。このような量子ドットの形態が、新たな発光材料の開発を導くと考える。

・ 次の段階では測定精度をさらに向上させる。99.999%、またはそれを超える効率を確認できれば、原子スケールでの生体観察や発光による冷却等の、これまでにない技術の開発の可能性が拓くと考える。

URL: https://news.stanford.edu/2019/03/15/high-quality-bespoke-nanocrystals/

(関連情報)

Science 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)

Redefining near-unity luminescence in quantum dots with photothermal threshold quantum yield

URL: http://science.sciencemag.org/content/363/6432/1199

<NEDO海外技術情報より>

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