カネカ 農研機構と共同で小麦の品種改良を短期間で可能にするゲノム編集技術を開発

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2018-03-20 株式会社カネカ IR・広報部 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

株式会社カネカ(本社:東京都港区、社長:角倉 護、以下、カネカ)は国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(所在地:茨城県つくば市、理事長:井邊 時雄、農研機構)生物機能利用研究部門の今井亮三主席研究員と共同で、小麦の品種改良を短期間で可能にする新技術「インプランタゲノム編集技術」を開発しました。本技術は、植物の芽に遺伝子や酵素を直接導入する技術(iPB法)*1にゲノム編集技術を組み合わせた汎用性*2の高い新規育種技術です。本研究成果*3は、作物の品種改良を大きく前進させるものであり、3月15日より名古屋で開催された日本農芸化学会2018年度大会にてトピックス演題として発表しました。

本技術を用いることで、従来の遺伝子導入技術では必須であり、時間を要していた組織培養が不要となり、育種プロセスを大幅に簡略化できます。さらに幅広い小麦品種に適用できることから、有用品種の開発を大幅に加速することができます。今後は、小麦だけでなく、大豆やトウモロコシ、ジャガイモなどの主要作物への応用が期待されています。

カネカは、食の安心・安全、また、安定供給に繋がるソリューション提供を目指し、オープンイノベーションも活用しながら、機能性や多収性に優れた作物品種の技術開発を進めてまいります。

以 上

*1:in planta Particle Bombardmentの略。芽の生長点にある生殖細胞(花粉、胚珠等)に遺伝子導入する技術。
*2:従来のゲノム編集技術と異なり、ゲノム編集酵素を染色体に組み込むことなく遺伝子改変が可能なため、迅速な品種改良が実現できます。
*3:本研究は、農林水産省の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)次世代農林水産業創造技術「ゲノム編集技術と開花促進技術の普及と高度化」における成果を含んでいます。

図: iPB法の原理:酵素や遺伝子を吸着させた金粒子を植物の発芽種子に打ち込む

1202農芸化学
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