平成30年(2018年)霧島山(新燃岳)の噴火に関する対応

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だいち2号のSAR強度画像に基づく地形変化

2018/03/09  国土地理院

だいち2号のSARデータを使用した解析により、3月1日以降に噴火が発生した霧島山(新燃岳)の火山活動に伴う地形変化を以下のとおり明らかにしました。(平成30年3月9日0:11観測時点)

  • 新燃岳火口内で新たな溶岩によると考えられる円形の明瞭な地形変化を検出しました。なお、この地形変化領域の直径は約650mです。
  • 溶岩によると考えられる急激な地形変化は、少なくとも3月5日正午以降に生じたことを確認しました。
  • 地形変化領域は火口縁の中で標高が低い北西の火口縁に達しつつあります。
  • 3月7日13:00頃に比べ3月9日0:11頃では地形変化領域が拡大しています。
観測年月日
時刻
衛星進行方向
電波照射方向
入射角
地形変化領域の
直径
公表日 画像
 1 2017年10月31日
23:30頃(噴火前)
北行

48
—- 2018年3月 7日 SAR強度画像
2 2018年 3月 5日
12:18頃
南行

36°
—- 2018年3月 9日 SAR強度画像
3 2018年 3月 6日
23:30頃
北行

48°
約450m 2018年3月 7日 SAR強度画像
4 2018年 3月 7日
13:00頃
南行

46°
約550m 2018年3月 7日 SAR強度画像
5 2018年3月 9日
0:11頃
北行

33°
約650m 2018年3月 9日 SAR強度画像

1.噴火開始後の地形変化  ※画像をクリックすると地理院地図が表示されます。
     
図1:2017年10月31日23:30頃のSAR強度画像             図2:2018年3月5日12:18頃のSAR強度画像

      
図3:2018年3月6日23:30頃のSAR強度画像                図4:2018年3月7日13:00頃のSAR強度画像

     
図5:2018年3月9日0:11頃のSAR強度画像                  図6:2018年3月9日12:04頃のSAR強度画像


図7: SAR強度画像から判読した地形変化領域(橙線は3月6日、赤線は3月7日、青線は3月9日)

※SAR強度画像:SAR強度画像は地表面の電磁波の散乱強度に応じて、反射が強いと白く、弱いと黒く表されます。こうしたSAR強度画像の性質を利用して地表面の形状等の変化を抽出することができます。

※観測データは、火山噴火予知連絡会衛星解析グループを通して、JAXAから提供されたものです。
(解析:国土地理院   原初データ所有:JAXA)

(過去の更新情報)
平成30年3月7日13:00観測時点

  • 新燃岳火口内で新たな溶岩によると考えられる円形の明瞭な地形変化を検出しました。なお、この地形変化領域の直径は約550mです。
  • 地形変化領域は火口の東壁に接しており、領域の北東側の縁は標高1370m付近に達しています。
  • 3月6日23:30頃に比べ3月7日13:00頃では地形変化領域が拡大しています。

火山災害対策用図【霧島山(新燃岳)周辺】

霧島山新燃岳を中心とした地図を作成しました。火山災害対策用の地図としてご利用いただけます。

火山災害対策用図【霧島山(新燃岳)周辺】A0版(PDF:32.1MB)
[地理院地図による閲覧]

霧島山新燃岳(噴火前火口の断面図及び容量)

3月1日以降に噴火が発生した霧島山(新燃岳)について、数値標高モデル(DEM)を用いて火口内の容量を計測したところ、約440万立方メートルとわかりました。

  • 今回の噴火以前に把握した火口内の地形データに基づいて、火口縁の最低標高(1,354m)以下にある火口内の容量を計測しています。
  • 今回の噴火で発生した溶岩については考慮していません。


霧島山新燃岳(噴火前火口の断面図及び容量)(PDF:255KB)

 霧島山周辺の電子基準点で観測されたデータを解析した結果、霧島山の山体を囲む3つの電子基準点「えびの」、「牧園」、「都城2」の間のそれぞれの距離は、2018年3月6日の新燃岳の噴火以降、縮む傾向が見られています。「えびの」-「牧園」基線では、3月6日から3月8日12時までの間で、縮みの量が約2cmに達しています。
なお、この変動は気象等によるノイズの可能性もあります。また、本解析結果は今後の精査によって変更になることがあります。
電子基準点による地殻変動の監視を今後も注意深く続けていきます。   
霧島山周辺の電子基準点               電子基準点間の距離の変化

九州地方整備局の防災ヘリ「はるかぜ号」からの斜め写真の撮影

九州地方整備局の防災ヘリ「はるかぜ号」に国土地理院職員が同乗し、空中写真(斜め写真)の撮影を実施しました。

  • 3月9日撮影

 

 
※ 画像をクリックすると、高解像度(JPG形式)がダウンロードできます。

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これらの地理空間情報等につきましては、
・現地の被災状況を心配されている国民の皆様への直接の情報提供
・関係機関が行う今後の対応等についての検討
等に対する重要な情報を提供する目的で行っています。

問い合わせ先

(SAR強度画像に基づく地形変化に関すること)
国土地理院 地理地殻活動研究センター
地理地殻活動総括研究官 藤原 智
国土地理院 測地部
宇宙測地課長 宮原伐折羅
(火山災害対策用図・赤色立体地図・火山土地条件図に関すること)
国土地理院応用地理部
企画課長 永山 透
企画課長補佐 小野 康
(霧島山新燃岳(噴火前火口の断面図及び容量))
国土地理院応用地理部
企画課長 永山 透
企画課長補佐 小野 康国土地理院基本図情報部
管理課長 長谷川 裕之
管理課長補佐 伊東 欣英(GNSS連続観測結果に関すること)
国土地理院 測地観測センター
火山情報活用推進官 川元智司
国土地理院 測地観測センター
地殻監視課長 丸山 一司

(防災ヘリ「はるかぜ号」からの斜め写真に関すること)

国土地理院 企画部
防災推進室長 田中和之
防災推進室長補佐 柴田光博