ハイブッシュブルーベリーに暖地適応性をもたらした遺伝要因を解明

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ゲノムに刻まれたブルーベリーの育種履歴

2020-09-07 京都大学

西山総一郎 農学研究科助教、田尾龍太郎 同教授、山根久代 同准教授、藤川真央 同修士課程学生(研究当時)の研究グループは、Ebrahiem Babiker 米国農務省研究員、白澤健太 かずさDNA研究所主任研究員と共同で、日米の遺伝資源を用いたブルーベリーのゲノム解析を行い、ハイブッシュブルーベリーの育種過程の一端を明らかにしました。

近年、世界的に生産量と消費量が著しく増加しているブルーベリーですが、中でもサザンハイブッシュブルーベリーは、品質も良好で、また暖地での栽培が可能であるため人気の品種群です。ブルーベリーの近代育種では種間交雑が頻繁に用いられたことが知られています。サザンハイブッシュの育種では、寒地での栽培が適しているノーザンハイブッシュと、アメリカ南部に自生する野生種との交雑が頻繁に行われました。本研究では、米国農務省との国際共同研究により、アメリカの遺伝資源と日本に流通している品種を対象に集団ゲノム解析を行い、ハイブッシュブルーベリーの品種分化に関わるゲノム領域を明らかにしました。

本研究成果は、ハイブッシュブルーベリーの多様なゲノム構造の基礎を明らかにしたものであり、世界各地で盛んにおこなわれているブルーベリーの育種に応用することが期待されます。

本研究成果は、2020年9月1日に、国際学術誌「Heredity」に掲載されました。

図:農学研究科附属京都農場で生育するブルーベリー(写真提供:西山総一郎)

書誌情報

【DOI】 https://doi.org/10.1038/s41437-020-00362-0

Soichiro Nishiyama, Mao Fujikawa, Hisayo Yamane, Kenta Shirasawa, Ebrahiem Babiker & Ryutaro Tao (2020). Genomic insight into the developmental history of southern highbush blueberry populations. Heredity.

詳しい研究内容≫

1202農芸化学
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