樹木が数カ月で花を咲かせる方法を科学者が開発(Scientists develop method for trees to flower in months)

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通常の育種実験では、結実するまでに数年かかることもある Normal breeding experiments can take years to come to fruition

2022-12-15  ジョージア大学 (UGA)

 野菜の品種改良を行う場合、生殖サイクルの長さである1年以内に変化を確認することができます。しかし、樹木に品種改良を施すと、変化が見られるまでに何年も、時には何十年もかかることがある。
このたび、ジョージア大学の研究者たちが開発したプロセスにより、この時間が数分の一に短縮されるかもしれない。
UGA Warnell School of Forestry and Natural ResourcesとFranklin College of Arts and SciencesのC.J. Tsaiは、CRISPR遺伝子編集ツールを用いて、ポプラの花が咲くまでの時間を約7~10年からわずか数カ月に短縮する方法を開発した。この期間を短縮することで、耐寒性や耐乾燥性などの形質を向上させる樹木の育種を加速させることができるのです。
この成果は、『New Phytologist』誌に掲載されたばかりです。この論文は、樹木がどのように生殖器官を発達させるのかにも光を当て、新たな研究への扉を開くものとなっています。
このCRISPRプロジェクトでは、花木の成長を観察しているうちに、もう1つ驚くべきことが判明した。追加の遺伝子編集により、毎年春に植物が種子を撒くときに使う綿状の種子付着物を減らすことができることがわかったのである。
この白い羽のような付属物は、種子を落とすときに邪魔になるし、アレルギー患者にとっては悪夢である。同チームは、特定の決定・開花遺伝子を阻害することで、綿状の付着物がほとんど発生しないことを発見した。

<関連情報>

ポプラの試験管内花成:種子トリコーム制御とトリモノエシに関する洞察 In vitro floral development in poplar: insights into seed trichome regulation and trimonoecy

María A. Ortega, Ran Zhou, Margot S. S. Chen, William Patrick Bewg, Bindu Simon, Chung-Jui Tsai
New Phytologist  Published: 16 November 2022
DOI:https://doi.org/10.1111/nph.18624

樹木が数カ月で花を咲かせる方法を科学者が開発(Scientists develop method for trees to flower in months)

Woody perennials including Populus spp. (poplars) have a juvenile phase that ranges from several years to decades in length. This and the year-long floral development process are major impediments to breeding and to fundamental research of reproductive traits. Here, we report a CRISPR-empowered in vitro flowering system and demonstrate its application using three reproductive traits: sex, seed trichomes, and a previously undescribed potential for trimonoecy in poplar.

1202農芸化学
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