量子コンピュータにより大規模信号機群を制御する最適化技術の開発に成功

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2021-02-10 東京大学

1.発表者:

井上 大輔(株式会社豊田中央研究所)
岡田 明久(株式会社豊田中央研究所)
松森 唯益(株式会社豊田中央研究所)
合原 一幸(東京大学 特別教授/連携研究機構 次世代知能科学研究センター 特任教授/国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(WPI-IRCN)副機構長)
吉田 広顕(株式会社豊田中央研究所)

2.発表ポイント:

◆大都市の信号機群の制御を、量子コンピュータの一種である量子アニーリングマシンを用いて全体として最適化する技術を開発した。
◆D-Wave 社の量子アニーリングマシンを用いたモデル都市に対する数値実験により、交通状態(車両の流れやすさ)が従来制御手法に比べ約 10%向上することを示した。
◆今後量子コンピュータ開発の進展が見込まれることから、実際の都市の信号機群を都市全体の交通状態に応じて高速かつ効率的に制御するため基盤技術として期待される。

3.発表概要:

大都市の渋滞を緩和するために、交通状態に応じて適応的に信号機を制御することは重要な課題です。従来の適応的な信号機の制御は、各交差点の周辺の局所情報のみを考慮したもので、都市全体の交通状況を同時に最適化する手法ではありませんでした。そこで、株式会社豊田中央研究所 数理工学研究領域の井上大輔、岡田明久、松森唯益、吉田広顕各研究員と東京大学 ニューロインテリジェンス国際研究機構の合原一幸特別教授は、次世代計算機として期待されている量子コンピュータの一種である量子アニーリングマシンを用いて、大都市の信号機群を協調制御する手法を開発しました。
本研究成果は、2021 年 2 月 10 日にネイチャー・パブリッシング・グループの総合科学雑誌「Scientific Reports」(オンライン版)に掲載されました。
本研究の一部は、豊田中央研究所と東京大学・次世代知能科学研究センターとの社会連携研究部門『モビリティ社会知能デザイン』の助成を受け実施されました。

詳しい資料は≫

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