ロボットが金属を「食べて」エネルギーを作る新しいスカベンジャー技術

ad
ad

(Penn Engineering’s New Scavenger Technology Allows Robots to ‘Eat’ Metal for Energy)

2020/4/6 ペンシルベニア大学

ロボットが金属を「食べて」エネルギーを作る新しいスカベンジャー技術
・ ペンシルベニア大学が、バッテリーとエネルギーハーベスターの各機能の統合により電子機器にエネルギーを供給する、「金属-空気スカベンジャー(metal-air scavenger: MAS)」システムを開発。
・ MAS のバッテリー的な働きは、一連の化学結合の切断と形成の繰り返しでエネルギーを供給すること。エネルギーハーベスターとしては、周囲の空気と金属の化学結合により環境からエネルギーを取り込む。現在最高レベルのエネルギーハーベスターの 10 倍の出力密度と、リチウムイオン電池の13 倍のエネルギー密度を提供する。
・ 同大学が毎年開催する Y-Prize Competition で優勝したスピンオフの Metal Light と M-Squared が、それぞれ開発途上国のオフグリッド住宅の低コスト照明と、盗難、損傷や人身売買を防止する輸送コンテナ用の長寿命センサーでの MAS の利用を計画している。
・ MAS 開発の動機は、ロボットの脳部を構成する技術とそれらに電力を供給する技術の小型化における根本的なミスマッチの問題。トランジスタの微細化が進み、より小さく軽量なチップがより強力なコンピューティング能力を提供する一方、材料中の化学結合密度が固定されるバッテリーは、小型化すればエネルギー貯蔵量が減少する。このことにより、小型デバイスやロボットを長時間作動させることが極めて困難になる。
・ MAS は、上部にカソード、中間にハイドロゲル、ハイドロゲル底部が接触する金属表面の構成で作動。ハイドロゲルは電解質として、ハイドロゲルと金属表面の接触面はアノードとして機能する。ハイドロゲルのポリマー鎖の多孔質ネットワークが、金属表面とカソードの間で水分子を介して電子を移動させ、接続したデイバスに電力を供給する。
・ MAS に小型のモーター車を接続した走行実験では、モーター車の通過後金属表面が酸化して錆の微小な層を残した。次にアルミニウムの表面での走行実験で同技術の効率性を実証。モーター車に小型の水供給器を取付け、ハイドロゲルの乾燥を防いだ。
・ さらに、亜鉛とステンレス鋼でも試験を実施。金属の種類により酸化の度合いが異なることで、MASのエネルギー密度は変化する。この酸化反応は金属表面上の僅か 100μ内で起こるため、運転の繰り返しで MAS が化学結合を使い切っても、金属の構造に著しい損傷を与える可能性は低い。
・ このようなエネルギー源は、人間が食事からエネルギーを得るように、マシンが金属を探して「食べる」ことで化学結合を切断してエネルギーを自給する、ロボティクスにおける新しいパラダイムの基礎となり得ると考える。
・ 本研究は、米国海軍研究局(ONR)が支援した。研究の一部は米国科学財団(NSF)の National Nanotechnology Coordinated Infrastructure Program が支援する Singh Center for Nanotechnology に
て実施された。
URL: https://medium.com/penn-engineering/penn-engineerings-new-scavenger-technologyallows-robots-to-eat-metal-for-energy-bd12f3b83893

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

ACS Energy Letters 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)
Powering Electronics by Scavenging Energy from External Metals
URL: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsenergylett.9b02661

Abstract

This article demonstrates a new approach for powering robots and electronics by electrochemically scavenging energy from metal surfaces. This approach overcomes energy storage scaling laws by allowing robots and electronics to extract energy from large volumes of energy dense material without having to carry the material on-board. We show that a range of hydrogel electrolyte compositions can be combined with air cathodes to extract 159, 87, and 179 mAh/cm2 capacities from aluminum, zinc, and steel surfaces at up to 130, 81, and 25 mW/cm2 power densities, which exceed the power density of the best energy harvesters by 10×. When moving across a metal surface, metal scavenging exceeds the energy densities of lithium-ion and metal–air batteries by 13× and 2×. Metal scavenging is especially beneficial for small robots and electronics, whose size and performance are severely limited by the low energies provided by microenergy storage technologies.

0402電気応用0403電子応用0501セラミックス及び無機化学製品
ad
ad
Follow
ad
タイトルとURLをコピーしました