地球と宇宙の食の課題解決を目指す共創プログラム 「SPACE FOODSPHERE」…

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「SPACE FOODSPHERE」が食の未来構想の実現に向けて始動

2020-04-22 リアルテックホールディングス株式会社,JAXA,SPACE FOODSPHERE

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リアルテックホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:丸幸弘/永田暁彦、以下「リアルテックHD」という。)と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(本社:東京都調布市、理事長:山川宏、以下「JAXA」という。)は、JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)※1の一環として、宇宙食料マーケット創出プログラム「Space Food X」を約50の参画メンバーと共に取り組んできました。この度、更なる活動の拡大に向けて「SPACE FOODSPHERE(スペースフードスフィア)」プログラムへと進化します。また、「Space Food X」の主要メンバーが発足メンバーとなり、本プログラムにおいて産学官の有機的な連携を促進する一般社団法人SPACE FOODSPHERE(所在地:東京都港区、代表理事:小正瑞季)を設立しました。

SPACE FOODSPHERE ウェブサイト
https://spacefoodsphere.jp

1. 背景
「Space Food X」から「SPACE FOODSPHERE」への進化

「Space Food X」は、日本発の優れた技術や知見、食文化を最大限に活用し、宇宙と地球の共通課題である「食」の課題解決を目指す共創プログラムとして、2019年3月に始動し、約1年間の活動を推進してきました。「Space Food X」の始動以降、人類の宇宙への生存圏拡大に向けた宇宙活動が益々活発化する一方、地球では「食」に関連した目標を含むSDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた取り組みが一層の拡がりを見せていますが、国連はその進捗の遅れと危機感を表明しています。また、大規模な自然災害やパンデミックに伴う閉鎖隔離環境における「食」の課題も顕在化しています。このような地球や人類にとっての大きな転換期において、地球と宇宙の共通課題としての「食」の重要性を再認識すると共に、宇宙という極限的な環境での生活を想定し、地球や私たちの暮らしを「食」をコアとしてゼロベースで捉え直すことが極めて重要であり、活動を拡張していく必要があるという考えに至りました。このような背景から「Space Food X」は、「SPACE FOODSPHERE※2」プログラムへと進化いたします。本プログラムは、引き続きJ-SPARCにおける新規マーケット創出活動の一環として取り組んでまいります。

図1. 「SPACE FOODSPHERE」の概念図

図1. 「SPACE FOODSPHERE」の概念図

2. 「Space Food X」の検討成果と今後の「SPACE FOODSPHERE」の取り組み
(1)地球と宇宙の共通課題を解決する食の未来構想

月面や火星などの宇宙における長期的な暮らしを想定した場合、限られた資源の中で生活をする必要があり、食料や資源、最前線に立つ人材の確保などが困難です。また、宇宙における基地内の閉鎖隔離空間は心身の健康問題やコミュニティの重大な課題が生じやすい環境にあります。一方、地球上では人口増加や資源の濫用によって、食料危機や資源の枯渇、生物多様性の低下が深刻化しています。災害やパンデミック時の閉鎖隔離環境における心身の健康問題やコミュニティの課題なども大きな問題となっています。このように地球と宇宙では「食料不足」「資源不足」「生物多様性」「閉鎖隔離環境のQOL」「人材不足」という「食」に関連した重大な共通課題が存在しています。

図2. 地球と宇宙の食の共通課題

図2. 地球と宇宙の食の共通課題

「SPACE FOODSPHERE」プログラムでは、「Space Food X」で整理した地球と宇宙における「食」の共通課題の解決に向けて「完全資源循環型かつ超高効率な食料供給システム」と「閉鎖空間のQOLを飛躍的に高める食のソリューション」という2大テーマのソリューションを創出し、地球と宇宙双方での社会実装を推進します。
これらのソリューションを社会実装し実現を目指す超長期シナリオとして、2030年にはSDGsの食の課題解決に貢献、2040年には月面1000人の長期滞在の実現に貢献し、超長期的には惑星移住と地球環境の劇的回復を目指します。このような「食」の課題解決による未来構想の実現を通じて、困難な課題に取り組む姿勢を次世代に受け継いでいくことで、真にサステナブルでWell-beingな人類の未来社会の構築に貢献してまいります。

図3. 超長期シナリオ

図3. 超長期シナリオ

(2)月面基地コンセプト1.0と食のソリューション

「Space Food X」では、超長期シナリオにおける当面の目標として設定した2040年代の月面1000人の長期滞在に向けて、課題と解決策の解像度を上げるために、月面基地のコンセプトを設計すると共に、究極の食のソリューションの一端を可視化しました※3。今後は、「SPACE FOODSPHERE」プログラムにて国内外のパートナーと共に、本コンセプトやソリューションの解像度を上げ、実現可能性を高めてまいります。

図4. 月面基地コンセプト1.0

図4. 月面基地コンセプト1.0

図5. 究極の食のソリューション例

図5. 究極の食のソリューション例

(3)共創基盤としての4つのスフィア構想

上記を例とした究極の食のソリューションを創出し社会実装に導くため、「Space Food X」では共創型の研究開発基盤や実証基盤が必要であるという結論に至りました。そこで「SPACE FOODSPHERE」プログラムでは、共創型の研究開発基盤や実証基盤として4つのスフィア構想の検討を進めることとなりました。食料生産や資源再生等の要素技術の高度化と統合/全体最適化、閉鎖環境における人の心身やコミュニティの課題抽出と解決策の構築等を目的とした閉鎖型の研究所(バイオスフィア等)や、それらを社会実装するための実証フィールド等について、さらなる検討を進めてまいります。

図6. 4つのスフィア構想

図6. 4つのスフィア構想

3.活動の発展・拡大のための新たな推進体制
一般社団法人化による多種多様なプロフェッショナルとの有機的な連携の加速

本取り組みはこれまで任意団体として活動してきたところ、更なる活動の発展に資するため、この度「Space Food X」の主要メンバーが発足メンバーとなり一般社団法人化することとなりました。
一般社団法人SPACE FOODSPHERE(別紙)では、食料生産、資源再生、自動化・遠隔化、生態系、食品加工、調理、空間、極地生活、ビジネス、マーケティング、ファイナンス、人材育成など、様々な分野で活躍する多種多様なプロフェッショナルが一同に集結することで、より具体的な研究開発・実証・社会実装に向けて産学官の有機的なコラボレーションを促進していきます。そのため、今後も参画メンバーを国内外から募り、活動を拡大してまいります。

図7. SPACE FOODPSPHERE 発足メンバー

図7. SPACE FOODPSPHERE 発足メンバー

【J-SPARC公式ウェブサイト】 https://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/

J-SPARC

※2 SPACE FOODSPHEREの名前の由来について
FOODSPHEREとは、人類にとって欠かすことのできない食(FOOD)をコアとしつつ、地球環境、資源、生態系、人、経済、文化など食を取り巻く全体(SPHERE)を表現した造語です。宇宙時代の食を宇宙(SPACE)から捉え直すという私たちのミッションに基づき、SPACE FOODSPHEREという名称としました。

※3 月面基地コンセプト1.0と食のソリューションの前提と検証事項

  • 2040年代に月面に最大1000人が居住可能な基地を想定(100人/基地×10基地)
  • 南極基地等の極地生活における豊富な経験値をベースとした初期的な人員計画と動線/習慣の設計(極地建築家 村上祐資)
  • 食料生産や資源循環等に関する技術的な実現可能性の初期的な検証
  • 食料生産や資源循環に関する初期的な物質循環シミュレーション
  • 地球からの物資輸送の低減と現地資源利用の最大化と初期的な入植計画
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