―発電コスト目標「2020年14円/kWh、2030年7円/kWh」の達成へ前進―
2017年12月20日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
ソーラーフロンティア株式会社
ソーラーフロンティア株式会社
NEDOとソーラーフロンティア(株)は、CIS系薄膜太陽電池セル(約1cm2)で、世界最高変換効率22.9%を達成しました。今回の成果は、CIS光吸収層の改良や光吸収層表面処理の改善などの技術により達成されたもので、2017年1月に同社が同セルサイズで達成した世界最高記録21.7%を1.2ポイント更新し、NEDOが掲げる発電コスト目標「2020年に14円/kWh、2030年に7円/kWh」の達成に向けて大きく前進するものです。
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図 世界最高変換効率22.9%を達成したCIS系薄膜太陽電池セル(約1cm2)
1.概要
NEDOプロジェクト※1において、ソーラーフロンティア株式会社は、CIS系薄膜太陽電池※2セル(約1cm2)で、世界最高※3変換効率22.9%※4を達成しました。これは、2017年1月にソーラーフロンティア(株)がCIS系薄膜太陽電池セル(約1cm2)で達成した世界最高記録21.7%を1.2ポイントも更新するものであり、これまでに計測されたすべてのセルサイズの中で世界最高変換効率となりました。
この成果は、CIS光吸収層の改良や光吸収層表面処理の改善などの技術により達成されたものであり、NEDOプロジェクトが掲げる発電コスト目標(2020年に14円/kWh、2030年に7円/kWh)の達成に向けて大きく前進するものです。
2.今後の予定
NEDOとソーラーフロンティア(株)は、発電コスト目標実現に向け、引き続き、変換効率向上、製造コスト低減、信頼性向上などの技術開発に取り組みます。また、ソーラーフロンティア(株)は、今回の研究成果を活用した製品の実用化に向け開発を進めます。
【用語解説】
- ※1 NEDOプロジェクト
- 事業件名:高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発
事業期間:2015年度~2019年度 - ※2 CIS系薄膜太陽電池
- 銅、インジウム、セレン他による化合物を光吸収層とした太陽電池。
基本的なCIS系薄膜太陽電池の構造は、透明導電膜/バッファ層/光吸収層/裏面電極をガラス基板上に積層した構造。 - ※3 世界最高
- 2017年12月20日現在、研究レベルにおけるCIS系薄膜太陽電池セルにおいて、ソーラーフロンティア(株)調べ。
- ※4 変換効率22.9%
- 2017年11月、国立研究開発法人産業技術総合研究所において確認された変換効率。
3.問い合わせ先
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO 新エネルギー部
ソーラーフロンティア(株) コーポレート管理部
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部