貴金属の使用量を大幅に削減した結晶育成法の開発に成功しました～酸化ガリウム基板の製造コストを従来比10分の1へ～

NEDOとノベルクリスタルテクノロジーは、貴金属を用いずに酸化ガリウム（β-Ga₂O₃）結晶を育成する新手法「Drop-fed Growth（DG）法」を開発した。従来のEFG法では高融点に耐えるため高価なイリジウム製るつぼが不可欠であったが、DG法では原料融液を液滴として連続供給し、誘導加熱による輻射で結晶表面を溶融することで、るつぼを不要とした。これによりイリジウム使用量を大幅に削減し、β-Ga₂O₃基板の製造コストを従来比10分の1に低減できると試算されている。95mm径結晶の育成にも成功しており、今後は150mm、200mm基板へと大口径化を進め、次世代パワーデバイス向け材料としての実用化が期待される。