2026-11-04 カーディフ大学
英国カーディフ大学とウェールズ国立博物館の研究チームは、400年以上にわたり施錠されたままだった16世紀の真鍮製ダイヤル錠を、マイクロCTスキャンによって非破壊で解錠することに成功した。この錠前は、1583年12月28日にスペインから帰国する途中、ウェールズ沖で難破した商船「Ann Francis」号の積荷から発見されたものである。研究チームは、通常は骨や生体構造の観察に使用するマイクロCT技術を応用し、錠前内部の機構を高精細な3次元画像として再構築した。その結果、内部の切り欠きと文字盤の位置関係を解析し、4文字の正しい暗証番号「ANCE」を特定した。これにより、錠前を破壊することなく400年以上解明されなかった仕組みを解き明かした。錠前はスペイン銀貨や貨幣用分銅の近くで発見されており、貴重品や文書、織物などを収めた小箱を保管していた可能性がある。本研究は、医療・生体観察向けのCT技術を文化財の内部構造解析に応用した事例であり、歴史的遺物の非破壊調査に新たな可能性を示している。

The brass lock, discovered as part of the Ann Francis treasure hoard, has remained firmly locked since the ship was wrecked off the Welsh coast in 1583. Credit: Amgueddfa Cymru
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