再生可能エネルギーの余剰分を天然ガスに変換する新技術 (New technique converts excess renewable energy to natural gas)

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2024-03-19 アメリカ合衆国・ローレンスリバモア国立研究所(LLNL)

再生可能エネルギーの余剰分を天然ガスに変換する新技術 (New technique converts excess renewable energy to natural gas)

・ LLNL、ロサンゼルスを拠点とする SoCalGas およびドイツ・ミュンヘンを拠点とする Electrochaea が、風力や太陽光発電の余剰電力を再生可能な天然ガスとして化学的に貯蔵する、エレクトロバイオリアクターを開発。
・ 再生可能電力の供給が需要を上回ると、電力会社は送電網の過負荷を避けるために再生可能電力の生産を意図的に縮減させる。2020 年にはカリフォルニア州で 150 万メガワット時を上回る再生可能電力が縮減されたが、これは 10 万世帯以上の年間電力に相当する。
・ 新エレクトロバイオリアクターでは、余剰の再生可能電力を利用して水を水素と酸素に変換し、微生物がその水素を利用して CO2 をメタン(天然ガスの主要成分)に変換する。このメタンは、天然ガスパイプラインを移動し、無期限に貯蔵することができるため、必要に応じたエネルギーの回収が可能となる。
・ 本技術は、天然ガスの再生可能源を提供することで、天然ガスグリッドインフラの脱炭素化を助けるもの。バイオガスからパイプラインに適した品質の再生可能な天然ガスを製造することでバイオガスの価値を高め、大気中への放出を回避して温暖化ガス排出を削減し、地域の大気品質を向上させる。
・ 本技術は、LLNL のフロー電気化学デバイスのエンジニアリングと、電解槽コンポーネントの積層造形の専門知識を基礎としている。特に、デバイスのエネルギー効率向上のための表面積を増やす導電性の構成部品(電極) の 3D プリント製造と、液体の混合に関する LLNL の専門知識を活用している。
・ 本技術は、水素を製造する電解槽と水素を転換するバイオリアクターを分離した最先端技術の一歩先を行くもの。電解槽とバイオリアクターを単一デバイスに統合することで、バイオガスと再生可能電力からパイプラインに適した品質の再生可能天然ガスを製造する、コンパクトなデバイスの高いエネルギー効率と性能の達成が可能。
・ 本研究には、米国エネルギー省(DOE) エネルギー効率・再生可能エネルギー局(EERE) の DOE Industrial Efficiency and Decarbonization Office の Technology Commercialization Fund が百万ドルの資金を提供した。
URL: https://www.llnl.gov/article/51021/new-technique-converts-excess-renewable-energy-natural-gas

<NEDO海外技術情報より>

関連情報

Industrial Efficiency & Decarbonization Office(IEDO)ウェブサイト
URL: https://www.energy.gov/eere/iedo/industrial-efficiency-decarbonization-office

0505化学装置及び設備
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