AI の光コンピューティングでノイズを活用 (Harnessing noise in optical computing for AI)

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2022-01-21 アメリカ合衆国・ワシントン大学(UW)

AI の光コンピューティングでノイズを活用 (Harnessing noise in optical computing for AI)

・ UW、デューク大学およびメリーランド大学が、オプティカルコンピューティングハードウェアのノイズの低減に加え、ノイズを利用した人工知能(AI)や機械学習(ML)の能力の向上を実証。
・ スマートフォンやスマートデバイスへの音声コマンドの認識等で利用されている AI/ML は、日常生活に大きな影響を及ぼしており、近い将来には完全な自動運転車の実現、複雑な科学研究や医薬的発見等での活用が見込まれている。
・ AI/ML のアプリケーションを使用するコンピューターは膨大な量の電力を消費し、3~4 ヶ月毎に 2倍のペースで増加している。また AI/ML を利用するクラウドコンピューティングデータセンターでは、小規模国家数国以上の電力量を毎年消費している。
・ UW では、レーザー光で情報を送信して相変化材料(PCM)で演算を実行する、高速・エネルギー高効率のオプティカルコンピューティングシステムを既に開発している。本研究ではフォトン(光の粒子)によるノイズの課題に対処した。
・ 新オプティカルコンピューティングコアに敵対的生成ネットワーク(GAN)を接続し、一部のノイズをフォトニック GAN へのランダムなインプットとして利用した結果、それらがシステムを強化するだけでなく、ネットワークの独創性を向上させる驚くべき効果をもたらすことを発見した。
・ GAN に手書き風の「7」のデジタル画像作成を学習させる試験では、GAN はエラーやノイズに強いトレーニングアルゴリズムを利用することでハードウェアのノイズの影響を低減。さらに、アウトプット例の生成に必要なランダムインプットとして、実際に GAN がノイズを利用したことを確認した。
・ また、GAN は、トレーニングイメージセットの手書き風の数字サンプルを学習した後の訓練過程で独自の書体を開発し、コンピューターシミュレーションでは 1~10 までの数字を作成した。
・ 次には、半導体製造技術を利用した新デバイスのスケールアップを目指す。大規模化による性能の向上により、美術作品や動画等のより複雑なタスクの実行が可能となる。
・ 本研究には、米国海軍研究所(ONR)と米国立科学財団(NSF)が資金を提供した。
URL: https://www.ece.uw.edu/spotlight/using-noise-optical-computing-for-ai/

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

Science Advances 掲載論文(フルテキスト)
Harnessing optoelectronic noises in a photonic generative network
URL: https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.abm2956

Abstract

Integrated optoelectronics is emerging as a promising platform of neural network accelerator, which affords efficient in-memory computing and high bandwidth interconnectivity. The inherent optoelectronic noises, however, make the photonic systems error-prone in practice. It is thus imperative to devise strategies to mitigate and, if possible, harness noises in photonic computing systems. Here, we demonstrate a photonic generative network as a part of a generative adversarial network (GAN). This network is implemented with a photonic core consisting of an array of programable phase-change memory cells to perform four-element vector-vector dot multiplication. The GAN can generate a handwritten number (“7”) in experiments and full 10 digits in simulation. We realize an optical random number generator, apply noise-aware training by injecting additional noise, and demonstrate the network’s resilience to hardware nonidealities. Our results suggest the resilience and potential of more complex photonic generative networks based on large-scale, realistic photonic hardware.
1601コンピュータ工学
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