2022-03-28 京都大学
海老原祐輔 生存圏研究所准教授、早川尚志 名古屋大学特任助教、東京大学木曽観測所の畑 英利氏の研究グループは、過去4世紀で最大の太陽活動の際(1957~1958年)に日本で観測された一連のオーロラについての記録を精査し、その低緯度境界が日本の上空まで広がり、通常の低緯度オーロラと異なる色を見せていた事を明らかにしました。
本研究で検討したオーロラ記録群は、過去64年で3番目と4番目に巨大な磁気嵐に伴い現れたものです。巨大磁気嵐の発生頻度は低いものの、一度発生すれば停電や通信障害が起こる可能性があります。本研究の成果は、現代社会に大きな影響を及ぼす激甚宇宙天気現象の発生メカニズムを正確に理解するための手がかりとなることが期待されます。
本研究成果は、2022年3月8日に、国際学術雑誌「Geoscience Data Journal」にオンライン掲載されました。
図:1958年2月11日に新潟市船江町で記録されたオーロラスケッチ((c)新潟地方気象台提供)と北海道静内で撮影された国内最古と思われる(c)長谷川節也氏撮影のオーロラ写真((c)東京大学木曽観測所提供)。
研究者情報
研究者名:海老原祐輔