新しい化合物半導体の低温生成領域を開拓

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結晶欠陥の形成メカニズム解明や欠陥を生かした半導体デバイスの実現へ

2022-03-28 愛媛大学

本研究成果のポイント
  • ビスマス(Bi)系III-V族半導体半金属混晶の一つであるGaAsBi(砒化ガリウムビスマス)の生成において、生成時に使用する半導体基板の温度を180℃と250℃にそれぞれ設定するだけで、非晶質層と単結晶層を作り分けることに成功しました。
  • 生成時のGaとAsの分子線量比率を精緻に調整することで、Bi原子が均一に取り込まれた非晶質GaAsBiと単結晶GaAsBiが得られることが明らかになりました。
  • 250℃という半導体の生成温度としては低い温度を用いても、原子配列の乱れが極力少ない単結晶GaAsBiが得られることがわかり、これにより、低温生成時に結晶欠陥が減少するようにBi原子が発揮する効果の解明や、少ないながらも結晶内に存在する結晶欠陥を生かした半導体デバイスの実現に繋がることが期待されます。
概要

広島大学大学院先進理工系科学研究科の富永依里子准教授は、広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所技術職員の西山文隆氏、愛媛大学大学院理工学研究科の石川史太郎准教授との共同研究において、比較的新奇なGaAsBi(砒化ガリウムビスマス)というBi系III-V族半導体半金属混晶の一つを分子線エピタキシー(MBE)法によって生成する際、半導体基板の温度を、180℃と250℃にそれぞれ設定するだけで、非晶質層と単結晶層を作り分けることに成功しました。MBE法による生成時のGaとAsの分子線量比率を精緻に調整することで、Bi原子が均一に取り込まれた非晶質GaAsBiと単結晶GaAsBiが得られることがラザフォード後方散乱法による測定から明らかになりました。また、250℃という半導体結晶の生成温度としては低い温度を用いても、原子配列の乱れが極力少ない単結晶GaAsBiが得られることがX線回折法からわかりました。今回得た試料を詳細に分析したり、割り出した結晶生成条件を活用したりすることで、低温生成時に結晶欠陥が減少するようにBi原子が発揮するいわゆるサーファクタント効果の解明や、少ないながらも結晶内に存在する結晶欠陥を生かした半導体デバイスの開発が前進することが期待されます。この研究成果は、3月23日に、応用物理学会が発行する国際レター誌「Applied Physics Express」にてオンライン公開されました。

詳しい資料は≫

お問い合わせ

<研究に関すること>
愛媛大学大学院理工学研究科 准教授 石川史太郎

<広報に関すること>
愛媛大学総務部広報課広報チーム

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