究極の原子核をつくるには~超重元素の「安定の島」に向けて前進~

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2022-02-16 日本原子力研究開発機構,近畿大学

【発表のポイント】

  • 原子核どうしの衝突で起こる「多核子移行反応」では、入射する原子核(入射核)から標的になる核(標的核)に多くの陽子や中性子が移ることがあります。このため、天然には存在しない重い元素(超重元素)の起源とされ、原子核が極度に安定化した「安定の島*1」と呼ばれる原子核を生成できると期待されています。
  • 「安定の島」に到達するには、反応で与えられる原子核の角運動量*2(回転エネルギーを与える)を知る必要があります。角運動量が大きいと原子核がすぐに壊れてしまうためですが、これまで詳しく調べた実験はありませんでした。
  • 「多核子移行反応」では多くの原子核ができますが、これらを識別する手法がなかったことが、角運動量が詳細に調べられてこなかった理由です。今回、生成される原子核を識別する手法を確立したことにより、角運動量を詳細に決定することに世界で初めて成功しました。
  • 移行する中性子と陽子の数が増えると、はじめは角運動量が増えますが、やがて一定になりました。「安定の島」に近づくには、陽子とともに、より多くの中性子を移す必要があります。最終的に角運動量が一定になったことで、「安定の島」への到達に道が開かれました。

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