ゲリラ豪雨等の直前予測を屋外イベント運営等に活用する実証実験を実施

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「Marunouchi Street Park 2021 Summer」の運営者・来街者へ情報提供

2021-07-26 防災科学技術研究所,情報通信研究機構,日本気象協会,東京海上日動火災保険株式会社,東京海上ディーアール株式会社,三菱地所株式会社

国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)、国立研究開発法人情報通信研究機構(理事長:徳田 英幸)、一般財団法人日本気象協会(会長:春田 謙)、東京海上日動火災保険株式会社(取締役社長:広瀬 伸一)、東京海上ディーアール株式会社(代表取締役社長:嶋倉 泰造)及び三菱地所株式会社(執行役社長:吉田 淳一)は、8月2日~9月12日に開催される「Marunouchi Street Park 2021 Summer」の期間中、運営者及び来街者に30分先までの直近の気象予測情報を提供する実証実験を行います。

■目的

近年、夏季の局地的な大雨 (以下「ゲリラ豪雨等」という。)の発生頻度が増え、屋外イベントにおける急な天候変化のリスクは増大傾向にあり、運営者等への直近の予測情報の提供が求められています。そこで今般、「Marunouchi Street Park 2021 Summer※1」の運営者及び来街者に気象予測情報を提供する実証実験を実施し、①屋外イベントのゲリラ豪雨等のリスクの克服方法、及び②雨の予測情報が屋外の過ごし方の行動変容にどのようにつながるかについて検証します。
本実証実験では、急な豪雨等に対応すべく、防災科学技術研究所、情報通信研究機構及び日本気象協会(以下「研究グループ」という。)が内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム※2(SIP)で開発した「豪雨直前予測」の技術を活用します。具体的には、情報通信研究機構が運用する30秒で積乱雲の立体構造を把握できる世界最先端の気象レーダ「MP-PAWR※3」の観測データを基に、防災科学技術研究所が開発した手法で積乱雲の発達状況を解析し、日本気象協会が10分先、20分先、30分先の降雨予測情報を配信します。本実証実験により、MP-PAWRの社会実装に向けた予測技術の新たな利活用方法を探索していきます。
また、東京海上日動と東京海上ディーアールは、本実証実験を通して、研究グループとともに高精度気象情報の提供によって起きる行動の変化を分析し、新たな商品・サービスの検討に活かしてまいります。
さらに、三菱地所は「Marunouchi Street Park 2021 Summer」を実施する実行委員会に参画する立場から、本実証実験を通して、屋外都市空間の活用可能性を探るとともに、新たな丸の内仲通りのあり方を検証していきます。

ゲリラ豪雨等の直前予測を屋外イベント運営等に活用する実証実験を実施

■実証実験概要
実施者:
  • 国立研究開発法人防災科学技術研究所
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構
  • 一般財団法人日本気象協会
  • 東京海上日動火災保険株式会社
  • 東京海上ディーアール株式会社
  • 三菱地所株式会社
アンケート協力者:
Green Tokyo研究会※4
実施期間:
2021年8月2日(月)~9月12日(日)
(「Marunouchi Street Park 2021 Summer」と同期間)
情報提供先:
(1)イベント運営者向け
「Marunouchi Street Park 2021 Summer」運営スタッフへの気象予測情報提供
(アラートメール配信、専用WEBページに予測情報を表示)
(2)来街者向け
環境データを活用した快適な外歩きWEBサービス「TOKYO OASIS」※4を通じた、エリア来街者への気象予測情報提供
気象予測情報:
気象レーダ「MP-PAWR」の観測データを基に、1分ごとに10分先、20分先、30分先の降雨を予測し、250m間隔でメッシュ化し配信

検証内容:
①屋外イベントのゲリラ豪雨等のリスクの克服方法
運営者
・雨から守るべき什器・機材などに関する運営オペレーションの効率化検証
・雨が上がるタイミングで賑わいを回復させるオペレーションに関する検証
②雨の予測情報が屋外の過ごし方の行動変容にどのようにつながるか
来街者
・直前(10~30分前)に降雨予測を知ったことをきっかけに取った行動
・直前でも降雨を知ることができる状況が屋外での過ごし方に与える心理的影響
*本実証は、新型コロナウイルス感染拡大防止に十分に配慮し、「Marunouchi Street Park」内ではアルコール消毒の設置や、スタッフによる簡易清掃をこまめに実施します。また、「マスク会食」「大声での宴会や会議の禁止」「大人数での利用を控える」等のマナー徹底を設置看板等で呼びかけをしていきます。
*新型コロナウイルスの感染状況が悪化した場合、本実証実験が中止となる場合もあります。

【注釈】

※1 「Marunouchi Street Park 2021 Summer」概要
実 施 者:
Marunouchi Street Park 2021 Summer実行委員会
特定非営利活動法人大丸有エリアマネジメント協会
一般社団法人大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会
三菱地所株式会社
実施期間:
2021年8月2日(月)~9月12日(日)

URL:https://marunouchi-streetpark.com/

※2 内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)
SIP=Cross-ministerial Strategic Innovation Promotion Programの略。
総合科学技術・イノベーション会議が自らの司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野の枠を超えたマネジメントに主導的な役割を果たすことを通じて、科学技術イノベーションを実現するために2014年に創設したプログラム。2018年から第2期が開始されている。(概要:https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/index.html)
※3 マルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダ「MP-PAWR」
「MP-PAWR」は、30秒から1分で雨雲の高速三次元観測が可能なフェーズドアレイ気象レーダ(PAWR)と雨量を高精度で計測できるマルチパラメータ(二重偏波)レーダの機能を併せ持つ気象レーダ。SIP第1期で開発され、現在は情報通信研究機構が運用している。
※4 Green Tokyo 研究会/TOKYO OASIS
「Green Tokyo研究会」は、2019年9月に東京大学大学院工学系研究科 横張真教授を会長とし、「緑」「GIS」「都市気象」「グリーンインフラ」に関連する民間企業や行政間の連携により設立した研究会。本研究会にて、大丸有地区の環境データを活用、リアルタイムに可視化・シミュレーションし、快適に過ごせる空間(ルート・場所)の情報を発信するWEBサービス「TOKYO OASIS」を通じてまちの多様な快適性を探して提案していく。2020年7月より社会実験として開始した「TOKYO OASIS」は、今夏にバージョンアップして再始動している。

(URL:https://tokyooasis.com)

1702地球物理及び地球化学
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