2021-02-16 京都大学
梅野健 情報学研究科教授、本山雅孝 同博士課程学生らの研究グループは、無線による電力の識別(無線電力カラーリング)という新たなコンセプトの実証に世界で初めて成功しました。
従来の常識は、電力は西日本が60ヘルツ、東日本が50ヘルツという様に単一周波数で伝送されるものであり、電力の識別は困難というものでしたが、梅野教授と大石英司 みんな電力代表取締役社長はこの単一周波数の常識に挑戦する無線電力カラーリングのコンセプトを新たに創出し、共同研究を行ってきました。
今回、本研究グループは、電磁気学の電磁誘導の一種である磁界共振の共振周波数を複数種類に振り分けることで、「電力の虹」の様に、無線電力の送り分け(無線電力カラーリング)が実現できることを発見しました。
今後は、この無線電力カラーリングによる電力識別を、EV等の普及による本格的なワイヤレス給電時代の次世代エネルギーインフラのコア技術―『電力X』―と捉え、更なる電力の多重化を目指します。
本研究成果は、2021年2月10日に、国際学術誌「IEICE-Express」のオンライン版に掲載されるとともに、2月17日に行われる京都大学第15回ICTイノベーションにオンライン展示されます。
図:本研究の概要図
研究者情報
研究者名:梅野健