2019-11-21 環境省
外来生物法に基づき特定外来生物に指定されているツマアカスズメバチが、山口県防府市において本州で初めて確認されましたので、お知らせします。
スズメバチは巣の状態で見つかり、調査の結果、オス及びメスの成虫が確認されました。巣は既に焼却処理されていますが、オスの個体が確認されたことから、繁殖可能な新女王が周囲に飛翔した可能性があります。
今後、環境省では、関係機関と連携しながら発見された地点及び周辺での緊急調査を実施し、新たな巣や個体が確認された場合は速やかに防除を実施します。
なお、ツマアカスズメバチは、国内では長崎県対馬市において定着が確認されています。対馬市以外では、これまでに九州本土及び壱岐島において、巣や個体が4地域(福岡県北九州市(平成27年9月)、宮崎県日南市(平成28年5月)、長崎県壱岐市(平成29年9月~11月、平成30年5月)、大分県大分市(平成30年11月)で確認されています。いずれも発見した巣や個体については防除を実施の上、周辺でモニタリング調査を行っており、現時点でこれらの地域において定着は確認されていません。
1.経緯
11月18日
防府市新田の道路沿いで見つかったスズメバチの巣を駆除業者が駆除。駆除業者が駆除したハチを確認したところツマアカスズメバチであることが疑われたため、中国四国地方環境事務所へ連絡。
中国四国地方環境事務所より駆除業者に対してサンプルを送付するように指示。
11月20日
中国四国地方事務所でサンプルを受領し確認したところ、ツマアカスズメバチの可能性が高かったため、専門家へサンプルを発送して同定を依頼。
11月21日
専門家による種の同定の結果、同スズメバチがツマアカスズメバチであることを確認。
2.今後の対応
ツマアカスズメバチは、高い繁殖力と分布拡大能力から、一旦定着すれば根絶することは困難となるため、侵入監視により、早期発見、早期駆除することで定着前に根絶を図ることが極めて重要です。今後、環境省では、関係機関と連携しながら確認地点周辺においてツマアカスズメバチの侵入状況等について緊急調査を行い、営巣や個体が確認された場合には速やかに防除を行います。
3.周辺住民の皆様へ
ツマアカスズメバチは、人への危険性は在来スズメバチと変わりませんが、農林業(特に養蜂業)や生態系等に悪影響を及ぼすおそれがあり、警戒が必要です。早期発見、早期駆除のため、ツマアカスズメバチと疑われる個体や巣を確認された場合は、お住いの県、市町村、又は中国四国地方環境事務所まで御連絡いただき、情報提供に御協力のほどよろしくお願いします。
4.地方自治体、駆除業者の皆様へ
ツマアカスズメバチの定着が確認されている地域(韓国・釜山港など)と往来のある港湾等においては、侵入のリスクがあります。
地方自治体や駆除業者の方々につきましては、ツマアカスズメバチと思われる個体が発見された場合には、管轄区域の環境省地方環境事務所にご連絡ください。
参考情報(環境省HP:ツマアカスズメバチに関する情報)
確認されたツマアカスズメバチ(写真:環境省提供)
確認地点(山口県防府市)
添付資料
連絡先
環境省自然環境局野生生物課外来生物対策室
- 代表03-3581-3351
- 直通03-5521-8344
- 室長北橋 義明
- 室長補佐深谷 雪雄
- 担当楊木 萌
中国四国地方環境事務所野生生物課
- 直通086-223-1561
- 課長阿部 慎太郎
- 課長補佐深田 富士雄
- 専門官兵 教弘