2次元での量子シミュレーションの性能を検証する新手法を確立~量子シミュレーターの開発に貢献する研究成果~

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2022-03-21 近畿大学,科学技術振興機構
2次元での量子シミュレーションの性能を検証する新手法を確立~量子シミュレーターの開発に貢献する研究成果~

近畿大学 理工学部(大阪府東大阪市)理学科 物理学コース 研究員 金子 隆威と、准教授 段下 一平は、物理学で用いる高精度な数値計算手法「PEPS法」と、量子の複雑な挙動を再現する量子シミュレーションという2つの方法で2次元空間において多数の量子の動きを調べ、この2つの手法の性能を相互検証しました。その結果、双方の信頼性が確認でき、さらに、PEPS法を用いてこれまで調べることができていなかった未開拓のパラメーター領域において、量子情報の伝搬速度を算出することにも成功しました。

本研究成果は、2次元での量子シミュレーションの性能を検証する新たな手法を確立するもので、今後の量子シミュレーター開発に貢献できると期待されます。また、量子情報伝搬の基礎理論構築にも役立ちます。

本件に関する論文は、2022年3月21日(月)(日本時間)に、物理科学分野の国際的な学術雑誌「Communications Physics」に掲載されます。

本研究は、「JST 創発的研究支援事業」課題番号JPMJFR202T、「JST CREST」課題番号JPMJCR1673、「JSPS 科学研究費」課題番号18H05228、21H01014、21K13855、「文部科学省 Q-LEAP」課題番号JPMXS0118069021による助成を受けたものです。

詳しい資料は≫

<論文タイトル>
“Tensor-network study of correlation-spreading dynamics in the two-dimensional Bose-Hubbard model”
<お問い合わせ先>

<JST事業に関すること>
浅野 佳那(アサノ カナ)
科学技術振興機構 戦略研究推進部 創発的研究支援事業推進室

<報道担当>
近畿大学 広報室(担当:坂本、粕谷)
科学技術振興機構 広報課

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